とにかくハンバーグが食べたい!



【2016年11月】

ハンバーグが好き。
ことに脂身の含有率が高い粗挽きのゴロゴロが好き ⇒ だからわりと拘っていろいろと探していた。

・・・・・あっ、この出だし、ヨーグルトに続いてやっぱり「美味しいパンが食べたい!」の記事のまんまになってる!

しかし今回はミンサーの紹介とそのレビューだけなので特に”新たな企画”ではなく一過性の記事です。
きっかけは「例によって日常の不満」からなのだが、ただその「日常」がいつもとは異なる様相を呈している。

過去15年間で2回の絶食と2回のダイエットを敢行し、尽(ことごと)く返り討ちにあってきた。
そしてその結果、110kgオーバーという見事なまでの高水準安定を誇ってきた。

しかし今回3回目のダイエットは決意の程が違う。
事の始まりはバンド仲間で旧友のドラムス(40年来の付き合い!)との練習帰りの飲み会での会話。
旧友「よし判った、もし本当に成功したら俺が高校の同窓会を開いてクラス全ての女を一同に介してやる!」
がめ「なんと!言ってしまったな!それではお手並みを拝見しようじゃないの!」
旧友「あ〜言ったとも、だがその前に1年以内にキッチリと34kgダイエットできたら・・・・の話だけどな!」
そうなんです・・・・あたしの提示した条件とは「体重114kg→80kgへの変身」なのです・・・・しかも来年の秋までという期限付きで。
確かに彼が駆け引きに持ち出した「40年前のクラス全ての女性を探し出す」に匹敵する困難さなのかもしれない・・・・・。

この動機を世論では「不純」と称するがそれは違う。むしろ全く逆の「純粋」と言ってほしい。
「高校生の時分に付き合っていた彼女と再会したい!」←地球上でこれだけ純粋な理由がほかに存在するだろうか!?
まぁ、旧知の親友との他愛ない酔っぱらいの会話ではあるが、それがキッカケとなり始めたのが今から70日前。
現在、114kg→100kgと14kgのダイエットが進行中。
まぁ・・・この記事に関しては「がめの大変身」のお題で鋭意執筆中!なのでもう少々・・・いや、かなりお待ちを。
なんせ自分としては80kgは単に通過点と捉えていて、身長174cmの標準体重である65kgまで(-49kg)落とすのに計算上では5年6ヶ月(2034日)掛かると出てしまった事から壮大な計画へと発展してしまっている訳で。

話を戻して・・・・・ところでハンバーグが好き。
お題を「美味しい」ではなく「とにかく」としたのは上記事由により「食べたいけど手が出せない」から。
2ヶ月以上も肉を食べていないと冷蔵庫の淋しげな嘆きが切ない。(コンプレッサーの音が愛おしい)
いい加減冷凍挽肉は処理したほうがよくね?・・・・とハンバーグを作る事にした。
そして予想通り脂まみれとなってうんざり・・・・となる。
本来なら脂身たっぷりは超旨い証なので何も考えていないのだが、ダイエット理論に基いて調査済みの豚肉のカロリー(kcal)は100g当たり、
ヒレ:115
もも:183
挽肉:221
ロース(肩含む):263
ばら:386
となっている。
一番安いバラは”もってのほか”でありながら、挽肉はロースに次ぐ高カロリー。
200gで450kcalでは+白米268g(0.8合)で450kcal=900kcalはキツイ。
もっと減らしたい訳だ。
尤も無理をしなくても、ハンバーグを作る時のあの脂の白さとフライパンに固着したラード層を見れば「さすがにこれは不要じゃね?」って気付くものだ。

さて、それでは「挽肉とは」について調べてみた。
先ず各部位の配置だが、頭から背中沿いにお尻に向かって、
肩ロース→ロース→もも
となっている。真ん中のロースの左右脇にヒレが、その下のお腹に当たる処がバラだ。
いわゆるバラはお腹の贅肉なので一番脂肪が多いという訳だ。

次に各部位を販売価格順に並べてみると、
ヒレ
ロース
肩ロース
もも
ばら
挽肉
となり、赤身:脂の混合比率と1頭当たりの絶対搾取量の両面から成り立っているようで、これを見る限り「日本人は豚といったらトンカツでしょう」を立証している。

挽肉については、各部位の端肉である「切り落とし」→そこからさらに細かな全部位の端肉を集めた「こま」→それでも売れない時の「ミンチ(メンチ)」の結果であり、要は「何処の部位がどの位の割合で入っている」なんぞ精肉した本人しか知る由もない訳だ。
しかも往々にして赤身が多くなるミンチでは意図的に脂身を配合して旨味を出している。
結果的に美味しくなるのだから「それいらね!っつ〜の!」と言ってもムダなのだ。

また合い挽きにしても、通常は牛肉:豚肉=5:5なので、どうしても脂身の少なくなりがち。
よって(原価を抑える目的もあって)脂身の割合を多くしている場合が多い。

上記より「どんな挽肉を(ヘルシーに)選ぶべきか?」との総論としては、
・んなものは市場に存在しない。運任せ。
・当たったとしても故意に脂身を混入している事からヘルシーとは無関係。
となる。
例えばコストコの「牛豚合挽き肉 赤身80%」は69円/gと信じられない安さと低脂肪だが、それでも2割は純然たる脂身だしミンチである以上それを除外するのは不可能。

「それではどうすればヘルシーになるのか?」の総論としては、
・赤身(ヒレ/もも)の塊を購入して脂身を自ら包丁で削いでミンチにする。
しかない。
それでも200g230kcalを割る事はなく、焼く過程で10%の脂を抜いたとしても約200kcalとなる。
白米0.8合と一緒で650kcalってとこか・・・・まぁ、これなら単純に2食/日と想定しても1300kcalだから納得できる数値だし、ミートソースとしても200gもあればパスタ150g(乾)で570kcalだから770kcalで玉ねぎ入れても800kcalだ。
これなら「今日はちょっと贅沢に」の日に堂々と肉が食える訳だ。

さて、長い前説が続いたが、ここからが本題。

それでは「そもそも己でミンチって・・・・どうやって?」から入る事になる。
しかし、んなもの簡単、ググれ!だ。
その結果、ミンサーと呼ばれるミンチ装置と、フードプロセッサと呼ばれるカッターの2種類がある事が判明。

フードプロセッサはその名の通り「加工(プロセッシング)」から来ている装置で、簡単な話、裁断どころか細切れどころかカッター刃でもって徹底的に粉砕しちまえ!って装置だ。
その結果は想定通り「ペースト」と化す。
ハンバーグは練加減に2種類あって「きめ細かなミンチ状で柔らか!」と「肉感を煽るゴロッと満足!」だが、自分は前者は嫌いだな。
よって早い段階でプロセッサは候補から去る。

次に驚いたのが現代の常識。
ミンチ装置なんてレアだよね?個人で所持するってニッチだよね?・・・・って考えがぶっ飛ぶamazon。
なんと貝印(株)が販売しているヘルシーミンサー DK-0580が1,680円で出ている!
尤も中国製のOEMだが、千円で買えるものに文句言うな!だな。
早速ポチッとな。
2日後に到着。

分解してみるとこんな感じ。

全面プラスチックで軽量・安価・清潔を保っている。
ハンドルとスクリュが一体となり、投入口に入れた材料を先に送る。
ハンドルは軽く回るが軸ギアとのバックラッシュは良好。
スクリュとケース内径のクリアランス、スクリュと刃の接合部クリアランスともに特に問題はない。
ディスクを嵌めて大きなキャップを締める。
キャップのネジは山長・ピッチ・送り角度ともに広く大きく出来ていてザクッと締まるが、まぁプラスチックである事を考えるとこの方が望ましい。
本体はデカい吸盤で平面であれば問題なく吸着するようだ。
材料抑えもケースとの一体感は卒なく、中国製とはいえCAD技術者の真面目度合いと工作機械精度に関して共に1ステージ上がっている感がする。
各部品や吸盤に関する耐久力は望めないだろうが価格的にそれは論外としてよいだろう。

ちなみに右のスポンジはこのために買った洗浄ブラシ。359円。
(合計2,039円で送料350円が無料になるので実質9円で買ったのだ!)

ギヤボックスをバラした図。(通常ここは開けてはいけない)

ハンドル軸とスクリュ軸のギア比は24:48=1:2でとても気持ちがよい。
しかも驚いた事に歯がインボリュート曲線で設計されている!(この歯車の設計者日本人じゃないのか?)
ギヤの摺動部分にはオイルが塗ってあり当たりが柔らかい。

雑感を終えてからamazonの評価にあった「怪しげな改造」(こういうの大好き!)と「刃の研磨」を行い本番に備える。

早速、赤身を購入。
こうしたインベントはしょっちゅうやってる暇は無いので、1kgぶんの肉を買ってきてはいっぺんに作って冷凍する算段。
部位は”もも”で00円/g。(さすがにヒレはちょと高い!)

脂身が分かり易く入っている。
こりゃ楽だ・・・・というかこれをやる事が目的でミンサーを買ったようなものだから。
ミンサーのスクリュの形状から、ブロックで投入しても送りにくいだろう事は容易に判るので、スクリュに巻き込める程度の10mm四方に細長く処理してみた。

「怪しげな改造」により刃とプレートの圧着力が増して、逆に刃でプレートを削り取ってしまう勢いの装置が出来てしまった。
その成果なのだろうか?
ものすごい勢いで綺麗にミンチされている。

実際に材料を投入してもハンドル操作はあくまでも軽くスムースだ。
逆にここに力が必要な仕様であれば、ABSギアの歯が潰れて終了となるダメダメ製品となっていたであろう。

ほぼ赤身だけの綺麗なミンチの出来上がり!

玉ねぎと合わせてハンバーク成形。
パン粉や卵を使いたいところであるが、それではカロリー管理に支障が生ずる。
ここは「ゴロゴロお肉」と決め込もうではないか。

またここでは肉にジューシーさを求めてはいけない。
それは「おろし玉ドレ」で和テーストを決め込むのだ!

お味は?・・・・(自分で作ったんだもの)・・・・最高に美味だぜぃ!!
(次はトマトピューレでソースだな!)


















(おしまい)