食べたい時にパンが食べたい


記事
No.
モードNo.
(ml)

(g)
砂糖
(g)
バター
(g)
牛乳
(ml)
マヨ
(g)
強力粉
(g)
イースト
(g)
焼成時間
(分)
材料重量
(g)
焼成重量
(g)
材料費
(円)
カロリー
(kcal)
備忘
1 4 ソフト食パン 106 4 24 24 60 0 250 3 -10 471   276.6 1228 いきなりスーパーキング!
バターと砂糖たっぷりでリッチな気分な時はこれ!
2 1 食パン 175   16 10 0 0       460   213.0 1051  
3   180 3 10 5   15     -15 466   202.3 1095  
4   190 4               477   202.4 1095  
5   180               -25 467   144.8 1095 ここからゴールデンヨット使用
6     5       0     -20 453   138.9 990 膨らまず
7             15       468   144.9 1095  
8     3       0       451 416 138.7 990 塩がキモ!
9     0       10       458 413 142.4 1060 大失敗! 
10 1 食パン 180 2 10 5 0 10 250 3 -20 460 417 142.6 1060 ほぼ完璧な仕上がり、ここを機軸にしよう
11         0   0       445 395 128.1 953 美味しくない・・・・
12       20 20   15       490 439 178.7 1245 最高カロリー!
13     3 10 10   10       466 423 153.2 1097  
14   170                 456 410 153.2 1097  
15 1 食パン 170 3 10 10 0 10 250 3 -20 456 403 102.9 1063 ここから激安イーグル。キメ細かい
16   165   15 0   25       461 401 65.7 1114 何かが足りない・・・
以降8年間は記事No.15で焼き続けていたが、今でもHBは現役で頑張ってくれている。さて初心に帰って精進してみるか。
記事
No.
モードNo.
(ml)

(g)
砂糖
(g)
バター
(g)
強力粉
(g)
イースト
(g)
ベンチ
(分)
二次発酵
(分)
焼成温度
(℃)
焼成時間
(分)
材料重量
(g)
焼成重量
(g)
焼減率
(%)
材料費
(円)
カロリー
(kcal)
備忘
17 1 食パン 170 3 15 10 250 3 - - - 0 451 388 14.0 122.8 1011 基準(赤背景は以降固定値)
18   175                 -10 456 407 10.7 122.8 1011 これで基本パターンは完成
19     5 20 30             483 435 9.9 177.0 1178 リッチ食パン再現してみよう
20         20             471 425 9.7 150.6 1104 現実的方向へ
21       15               468     149.3 1085 現実的方向へ2
バゲット編
記事
No.
モードNo.
(ml)

(g)
砂糖
(g)
薄力粉
(g)
強力粉
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イースト
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ベンチ
(分)
二次発酵
(分)
焼成温度
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焼成時間
(分)
材料重量
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焼成重量
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焼減率
(%)
材料費
(円)
カロリー
(kcal)
備忘
500 13 パン生地 170 5 0 50 200 3 30 60 220 20 428 373 12.8 91.8 880 フランスパンに挑戦!
501       5             25 433 355 18.1 93.2 899 はやくも完成か!?
502       6.3             35 434.3 361 16.8 93.5 904 計量雑すぎ!クープ気に入らない!
504       5             20       93.2 899 (模索中)
バゲット風オーブン焼き編
記事
No.
モードNo.
(ml)

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砂糖
(g)
バター
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強力粉
(g)
イースト
(g)
ベンチ
(分)
二次発酵
(分)
焼成温度
(℃)
焼成時間
(分)
材料重量
(g)
焼成重量
(g)
焼減率
(%)
材料費
(円)
カロリー
(kcal)
備忘
600 13 パン生地 170 5 15 0 250 3 30 60 200 35 443 375 15.3 96.4 938 ふわふわバゲットに挑戦
601   175 3   15         200 25 461 387 16.0 135.9 1049 サボるとこうなります
602                   200 25 461 389 15.6 135.9 1049 配合完成
603                   190 25 461 416 9.7 135.9 1049 190℃で25分
アンパン編
記事
No.
モードNo.
(ml)

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砂糖
(g)
バター
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強力粉
(g)
イースト
(g)
ベンチ
(分)
二次発酵
(分)
焼成温度
(℃)
焼成時間
(分)
材料重量
(g)
個数 餡/個
(g)
材料費
(円)
カロリー
(kcal)
備忘
700 13 パン生地 175 3 15 15 250 3 30 40 190 15 461 6 60 243.3 1974 餡のカロリー凄っ!
701                 60 180 15 461 8 45 243.3 1974 (模索中)
ロールパン編
記事
No.
モードNo.
(ml)

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砂糖
(g)
バター
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強力粉
(g)
イースト
(g)
ベンチ
(分)
二次発酵
(分)
焼成温度
(℃)
焼成時間
(分)
材料重量
(g)
個数 天板数 材料費
(円)
カロリー
(kcal)
備忘
720 13 パン生地 175 3 15 15 250 3 30 60 170 15 461 10 2 135.9 1049 170℃15分に挑戦
721         30         180 20 476     175.5 1160  

注)このページはフルHD画面向けに制作しています。以降の画像は基本1000*800picになりますのでPCでの閲覧をお勧めします





【2016/02/10】

パンが好き。
うちの家系は60年近くも前から朝食はパン ⇒ ハイカラなのだ!
だから世代を継いだ我が家も普通にパン。

最近の市販の食パンはまた一段と美味しくなってるよね。十分進化してる。
カナダの留学生がようつべでヤマザキの食パンを食べながらこう言っている。
「日本の食パンはまるでケーキのようにやわらかくて美味しい」と。
それは生粋の日本人としても同意見だ。
買い求めたばかりの食パンをトーストした芳醇さは至福極まりない。
間を置く場合はすぐに冷凍してしまえば何時までもふわふわ、焼けばカリッと香ばしい。

しかしながらここ一年間の単身赴任生活にて気づいた現実がある。
「ここ(徒歩圏にお店らしきもの無し!)じゃ、パンも売ってねぇ〜!買うのに車で街まで行けってか!」
百歩譲って計画的に食する場合は我慢しよう。
しか〜し!朝起き抜けに「あ〜パンが食べたい!」となった場合はもう悔しさしか残らないのだよ。

パンくらいストックしとけよ!って? そりゃ可能ならそうしたいさ。
お昼のお弁当用の「冷凍ぷりぷりエビ寄せ」や「ブラジル産冷凍鶏肉(2kg/980円)」らが冷凍庫を占領していさえなければ・・・・。

そしてある日、六畳一間の単身生活が一年も経過した今、気がついた。
「そっか!ここ(六畳一間)でパン作っちゃえばいいんじゃん!」

だからお題は当初の「美味しいパンが食べたい!」から「とにかく食べたい時に食べたい!」となる。

ところでパンの作り方を知らない・・・・だって作った事ないし。
それでも世の中にはホームベーカリーちゅう便利なものが存在する事くらいは知っているので割と楽観視していた。
そのホームベーカリーだって昔と違ってとっても安いし(昔に比べれば)たぶん上手く焼けるのだろうて。

さっそく購入してみようと先ずは「ホームベーカリー お勧め」で検索。
出てくる出てくる・・・相場は3〜5万円くらい?安くても1〜2万円?
・・・・高いよ・・・・だって基本は手でこねて寝かせて発酵させて・・・だけでしょ?

一番安いのは・・・・4350円!これはさすがに安すぎるか?
しかもネットでの比較記事はこうした安物を扱いたがらないようでどこにも無い。(眼中に無い感じが嫌い!)
ただ価格コムのレビューは悪い評価ではないようだ。

ここまで把握してから出張で本社(都内)に向かったついでにヨドバシで聞き込み。
「この4千円と4万円の違いは何?」
「現在では作れるレシピの種類はそう違いはありません。機械の全体的な作りの品質の高さやイーストや添加物の別投入機能といったくらいでしょうか」
「それだけでこの価格差?」
「メーカーブランドを求める方も多いのです」
「なるほど・・・」
要はちょこっと手間をかければ安い機械でも「こねの質や焼きの質」は変わらないらしい。
だったら安いのを気軽に買ってみるのは現実的だと結論する。

次に当然のように「ホームベーカリー用ミックス粉」ってのを追っていたのだが・・・・ちょっと考えてみた。
「5個入りで1000円か・・・一斤200円って高いなぁ・・・・」 と調べてみたらそれ以前に「ミックス粉では美味しいパンは焼けない」と衝撃的な記事を発見してしまった。
さらに調べてみると、そもそも機械の高い安いよりも粉の質で大きく味が変わる・・・・事が判明。

そうなの?・・・・なんかちょっと面倒くさくなってきたが、それでは(機械に任せた)パンを作る工程において最良なレシピとは?を検索してみる。
ここまで書いておいてなんだが、そういえばまだ材料一式を把握していなかった・・・・。

・強力粉
・イースト菌
・バター
・食塩
・砂糖
・スキムミルク
・水

らしい。(やっとここで全体像が見えたわい)
それでは拘るべき順に見ていこう。

【強力粉】
やはりこれが最大の着眼点らしい。
そもそもパンを作る過程で生地が膨らむ理屈とは、
@グルテンというたんぱく質が生地を骨組みのように形成する事で粘りと弾力の幕を作る。
Aイースト菌の発酵によって炭酸ガスが発生する。
B幕があるのでガスが逃げられない。
Cえ〜い!幕を膨らせてやる!
だそうな。

その幕をガスが逃げないほど強くするためにはとにかくこねる事。
要はチューイングガムを膨らますのと同じだ。
ガムを噛めば噛むほどうまく膨らむのだ。

しかしそのグルテンを効率よく作りだすには「よくこねる」も重要なのだが、そもそも「その粉には(グルテンの元となる)たんぱく質がどれだけ含まれているのか?」のほうが先のようだ。
この一覧によると「スーパーキング(カナダ・アメリカ産)」ってのが13.8%で、強力粉におけるたんぱく質の含有量が一番多い事が判る。

単順に考えれば「だったらパン作るにはこの一種類でいいじゃん!」って思うわな。
しかし根本的に「んじゃパンって何?何を指してパンと言ってる?」となるともう会話の世界が逸れる事になる。
フランスパンもベーグルもブロートもマフィンもナンも全部パンなのであって、皆が「食パン」だけをターゲットにしている訳ではないからだ。
それぞれのパンに合わせた膨らみ(窯伸びというらしい)があるのであって、そのためのグルテンの含有量も選択が必要という訳だ。

という事でここでは「食パン」だけをターゲットとしていく。
よって強力粉は「スーパーキング(カナダ・アメリカ産)」に決定!(→)

amazonで618円。
あれ?618円/kg=154.5円/斤(250g)。
そんなに安くない・・・・ま、ま、これで美味しければ・・・・。

【イースト菌】
天然酵母⇒果物などの酵母菌を自然に発酵させた酵母。
イースト菌⇒パン専用に培養発酵させた酵母。
だからイースト菌のほうが素人でも発酵に失敗しない。
天然酵母の方が手間と時間(と失敗の確率が高い)が掛かるがパンに味わいが出るそうな。
まぁ、これはもっと興味が出てからでよいだろう。

次にイースト菌にも、
生イースト⇒工場で培養したパン酵母そのもの。
ドライイースト⇒生イーストを乾燥させて粉末化したもの。予備発酵が必要。
インスタントドライイースト⇒生イーストを乾燥させて粉末化したもの。予備発酵が不要。
の3種類あるらしい。

素人パン作りには一番お手軽なインスタントドライイーストだそうでこれに決定。
販売しているメーカーは日進・オーマイ・オリエンタル・ホシノ・サフなど結構な種類があるようだが、もう面倒なので知恵袋とamazonのレビューで一番評価が高かったサフに決定。(→)
事前に一回の使用量を検索してみたら約3gとの事だったので、3gの分包になっているものをチョイス。
470円/10袋・・・・・・47円/斤。

はやくも粉とイーストだけで一斤201.5円のパンになっちまった・・・・。
こりゃなんとしても美味しいパンを生み出さねば・・・・。

【塩】
無塩パンは美味しくない。
少なくとも自分はそう感じてるし生地の腰を強くするらしいので使用する。

好んで使っている塩に粒状の岩塩がある。
「塩辛い」とは無縁な「なんともまろやかな塩気」は知ってしまうと元には戻れない。
ゆで卵をミルしたての岩塩で食べた後に(公益財団法人塩事業センター産の)食塩をかけると、まるで卵が怒っているかのようなガッカリな味になってしまう。

赴任先ではミルする事もなかったので食塩しかない。
ネットで調達する前にスーパーで探してみたらミル付きのヒマラヤピンクがあったので買ってみた。(→)

ミル前の状態(→)
ちょっと形状が岩塩すぎないか?
肉や魚の下味用に振るやつだったのかな?

ミル後もザラメのように荒い。舐めてみると「あっ、しょっぱい!」
しまった〜!!失敗!!
ま、仕方が無い・・・・料理用に使うとするか・・・・。

一斤で約4g使用するらしいので、(中身だけ詰め替え用に換算して)
247円/200g=4.9円/斤。

【砂糖】
パン用の砂糖はグラニュー糖でもパウダーでもフロストでもない普通の上白糖でよいそうな。
こりゃ安くてよかった!
135円/500g=6.5円/一斤。

【バター】
ん〜・・・・無塩バターなんて他に使い道がないので普段使っている「雪印北海道バター」でいいよ。
投入時は下記の牛乳と一緒にチンして入れる。
419円/200g=50.28円/一斤。

【スキムミルク】
いわゆる脱脂粉乳。風味付けだけらしい。
そのためだけに買うのはもったいないから牛乳で代用する。
牛乳換算で10倍らしいので、
6g=60gの牛乳を使用する。
牛乳は無調整や無脂肪である必要はないようだが、28℃まで上げてから投入する必要があるらしい。
154円/1000g=9.24円/一斤。

【水】
というよりぬるま湯。
要はグルテンを最大限に引き出し、尚且つイースト菌を最大限に元気にさせる事が目的。
だから牛乳と同じく30℃まで上げてから投入する事。
キリンの「アルカリイオンの水」でいいべよ。

160mlなのだが、先の牛乳で60g使っているので調整が必要。
牛乳は固形分が全体の約10%を占める(=水分は90%)らしいので水分量としては1割り増しの計算をしてやる必要があるらしい。

つまり60gの牛乳は 1.1x=60 ⇒ x=54 から54g使用したと同意となる。
よって水は160-54=106ml必要となる訳だ。
この場合は106ml=106gと同意でよいだろう。
ただし水分に関しては今後研究が必要だと思っている。
どうも水分不足によるずっしり感がネットで上がっているようなので様子を見て増減させていきたい。
79円/2000ml=4.19円/斤



これまでの材料(一斤分)を投入順に表記してみる。
まずパン作りの世界には「ベーカーズパーセント」なる概念があるらしい。
これは「粉に対する材料配分率」らしく、この数字を把握する事で「粉の使用量を増減しても配合を間違えないで製造できるという考え方だ。
確かにパン屋さんの世界なら日々の在庫量とにらめっこしながら気をつける必要があるのだろうが、ホームべーカリーの世界では「分量変えたら焼けないよ」なので、日々逆算する手間隙は不要だ。
しかしこの数字を把握しておけば、後に微妙にカスタマイズする際の指針にはなるであろう。

材料 分量 ベーカーズ% 推奨ベーカーズ% 費用(円) 購入場所 投入順 投入時の注意
106ml 42.4 水分合計で70%らしい。
後々には牛乳を10ml増やしてみるか?
4.2 近所の
スーパー
@ 夏場は5℃、冬場は28℃
牛乳 60ml 24.0 9.2 A
バター 24g 9.6 食パンで4%、ロールパンで12%
口当たりがよくなるらしい。
50.3 B チンして液状に
砂糖 24g 9.6 食パンで5%、ロールパンで10%。
多いほどふっくらしっとりらしい。 
6.5 C  
4g 1.6 2.0%が上限でそれ以上は発酵を阻害するらしい。 4.9 D  
強力粉 250g 100.0   154.5 amazon E  
イースト 3g 1.2 1.5%が限度でそれ以上はイースト臭くなるらしい。 47.0 F 水分と砂糖に触れないように
(タイマー時)
合計 471 焼き時間:-10分、焼き色:薄 276.6  

ありゃ!?
値段的にこれはもう「高いパン」ではなくて「高級パン」ではないかい!?
こうなったらもうなりゆき上「ヤマザキより美味しいパンが食べたい!」しかないであろう。



じゃじゃ〜ん!
4,350円・・・・・安っ!!

株式会社シー・シー・ピーという台東区にある企業で、株式会社バンダイの100%子会社らしい。
キッチン家電・雑貨を「BONABONA」というブランドで販売しているようだ。
多角化の一種なのかもしれないが自社ブランド確立に向けて格安販売を開始・・・・ってとこか?

全然大きくない。
30cm四方にスッポリはまる。

実にシンプルなパネルだ。
・ON/OFF
・レシピ番号
・焼き色
・サイズ
・タイマー
A押してからBとCでパネルの中を上下させ・・・・などの複雑な操作は一切なし。
間違えたら一周するまで押せばいいだけ。

なんかミミが可愛い・・・・・。

蓋はそのミミを持ち上げるだけ。
ロック機構やダンパーなどはない。
だから手を離すとパンッ!と閉まる。

上記の一斤ぶんの材料は、実はこのホームベーカリーのマニュアルを事前にダウンロードしておいて、レシピの中の「4(ソフト食パン)」を参考にしたもの。

Q:レシピの選択ボタンの意味は?
A:レシピによって各工程と時間が異なるから。
「4.ソフト食パン」の工程と時間の配分は以下の通り。

工程 所要時間(分) 合計時間(分)
ねかし 30 30
こね 13 43
一次発酵 15 58
こね 22 80
二次発酵 130 210
(こね) 0.5 (115)
(こね) 0.5 (145)
焼き 60 270

天然酵母を使った食パンを除く全レシピの中で最長時間だ。
ただ最初の「ねかし」はこねてからすぐにねかせるのではなく、SW-ONでそのまま30分間ねかせている⇒最初の30分間は何もしていない。
イーストも粉も分離した状態のままで、何の意味があるのだろうか?判らん!

二次発酵は130分間だが、開始から115分後と145分後に30秒づつこねている。

これから利用するであろうメニューはこんなものか。
ピザの生地はうれしいな。(やっべ!また食べちまう・・・・)

【発酵手順の理解】

発酵のプロセスを理解する事で「窯の中で何が起きているのか?」を理解する事ができる。

前提:イースト菌は冷蔵庫で保管。
イースト菌は気温5℃以下では活動を停止する。冷蔵庫の温度は5℃。
よって冷蔵または冷凍する事で発酵を停止させる事ができる訳だ。

@一次発酵
発酵時間は一般的に30〜60分らしいが、これは15分と短い。
生地が30℃である事が必要らしく、夏は冷水で冷やしてから発酵による温度上昇に耐える温度にしておくらしい。
しかしこのパターンでは事前に30分間放置するので全く意味がないように思える。

A二次発酵
35〜38℃で30〜60分らしいが今度は130分と相当に長い。
やはりソフトに仕上げるには工程が異なるという事なのか?

温度は電熱で適温に上げるようだ。
ネットでは「この時は高温にならないよう注意してください」などと書いてあるがHBの場合はどうしようもない訳で。

B焼き
イーストは40℃以上で活動を停止し、60℃以上で死滅するらしい。
焼き工程では温度上昇と共に一気に膨らむがすぐに死滅してパン形状が固定されるらしい。

電熱線が1本。
底から加熱して上へ向かって電熱させるようだ。
こんな単純な構造でムラが出ないのか?
それとも今時の窯は伝導効率が高いのか?
判らん。

やっぱり配送はamazonにすべきだった。
出品店直送だと時間が掛かって仕方が無い。
結局サフが到着せずに近所のスーパーでオーマイを買ってしまった。
3g6袋/170円=28.3円/斤。

お気に入りのモートンを家から持ってきた。
これで塩への不満が無くなった。

さて調理(?)開始。
ミネラルウォーター(キリンのアルカリイオン水)を106g。

普通の牛乳を60g。

普通のバターを24g。

レンジで1分チンするとチンチンに熱くなる。
水+牛乳を常温のまま使ったのでこれを混ぜて温度調節。

普通の白砂糖を24g。

モートンを5g。

スーパーキングを250g。

水+牛乳 → 液状バター → 砂糖 → 塩 →
強力粉をわざと山のように盛る → 指で噴火口を作る →
イーストを噴火口に投入する。

すぐにこねる場合以外はイーストと水・砂糖を絶対に混ぜてはいけない。
何故ならばイーストがすぐに活動を始めてしまうから。

メニュー番号:4「ソフト食パン」(所要時間:4時間30分)
焼き色:淡い
サイズ:1.0斤

スタート!!

なぜか30分間放置した後、こね開始。

なんか揺れてる・・・・・。

事前に「ホームベーカリー みみ ふわふわ」で検索していた。
やわらかく仕上げるコツは2つ。
・焼き加減は薄目(淡い)コースで。
・そのHBの焼き時間にもよるが、完了の10分前に取り出す事。
であった。
初めて作るんだから一回目くらいレシピ通りにやれよっ!・・・って声は無視して、ネット情報通りに10分前にボタン長押しでキャンセル。

先の「4(ソフト食パン)の工程と時間の配分」の10分前である260分(4時間20分)後に強制終了で完成!

開けてビックリ!
ふっかふかに仕上がってる!

窯から3cmほど伸びた状態で淡い焼き色になっている。
発酵時間も焼き時間もちょうどのようだ。

窯がテフロン加工されているのだろうか?
逆さにするとスポンと出てきた。
網を敷いて取り出した直後の荒熱を取る。

下部にこねムラの粉が付着しているのは愛嬌なのか!?

荒熱が取れたところで食べずにビニール袋にくるんで常温で一晩保管する。
置くことで内部の水分が表面に発散して皮をやわらかくする。
またビニール袋に入れる事でその水分を失わないまま表面で維持する。

翌日の状態。
皮に水分が行き渡りしっとりふっかふかの状態。

こねムラの粉は触るとポロポロと落ちる。

ふっかふか!!

一晩置いているのでパンナイフでスパッと切れる。

先ずはそのままカプッ!っとかぶりつく。
さすがに温かくはないが、しっとりもっちりと美味しい!!
このしっとり感は生地の腰の強さなのか?
なんかホテルのおしゃれな朝食パンのようだ。

バターの香りが強く、好き嫌いが分れるかも。
もう少し減らしてもいいかも。

甘みも十分すぎるくらい。
これももう少し減らしてもいいかも。

塩気はちょうどいい感じ。
自分は好みだ。

このクリーミーさはバターのほかに牛乳も関係しているようだ。
もっと朝の食パンらしくあっさりと食したい場合は全量水だけでいいのかもしれない。

イースト臭さは全く無い。
ベーカーズパーセントが1.2なので問題なかろう。

次にトーストしてみる。
驚いた!すげ〜驚いた!

焼く事でバターの香りがさらに増して、まるでお店の焼きたてロールパンのよう。
かじるとサクッと音がした瞬間にすぐに口の中で溶けて無くなる。

トーストしないままのもっちり感やしっとり感がまるで正反対の、
サックリサクサク感に大変身するのだ。
こりゃパン屋のパンだぜぃ!

自分は断然トーストしたほうが好きだ。
高級感を楽しむにはこのバターの配分量は最適だ。

次回はよりシンプル感を出すために配合を変えてみよう!







・・・・って事で、
次は高級感を求めてない朝の気分!的なパンを作ってみよう!






牛乳をやめて水を15ml足して70%まで上げてみる。
バターを1/2に、砂糖を2/3にしてみる。

ところでマニュアルによると水質としては、
・PH:中性(5.8〜8.6)
・硬度:50〜120
が最適とのこと。
この値を外れると発酵が上手く進まずパン生地も膨らまなくなるそうな。

前回使用した「キリン アルカリイオンの水」(2リットルボトル79円)は、
・PH:アルカリ性(8.8〜9.4)
・硬度:59
とPHが基準値を外れていた。

ちなみに地元の水道部のデータによると、
・PH:7.0
・硬度:100
という事でなんと!最適な水源は上水道であった!

という訳でこれからはただの水道水を使用する。
料金は基本料金等を除いた単なる使用量として計算すると1リットル当たり0.17円になる。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
175ml 70.0 0.00017 0.03(=0)
バター 10g 4.0 2.095 21.0
砂糖 16g 6.4 0.27 4.3
4g 1.6 1.235 4.9
強力粉 250g - 0.618 154.5
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 460g 焼き時間:-10分、焼き色:薄 213.0



今回は初めてタイマーを使ってみた。
お昼ごはんを食べながら8時間後の20時にタイマーをセット。

例によって10分前に取り出す。

あ〜ら十分!
とっても綺麗じゃない!

何も心配する事なくふっかふか。
心持ち表面がザラついている感じで、前回のような艶感はなし。
しかし触った感触は同じでふかふかだ。

が、表面を触るとバターの油脂が指に付く。
まだ多いのだろうか?

やはりスルリと抜けた。なんか気持ちいい。
あれ?羽がない?・・・・なるほど・・・・。

今回はお腹が空いているので、一晩置かずにかぶりつく。

さすがに出来たては切りにくい。
しかしその温かさが全てを許す感じ!

食した際のもちもち感も変わらず。
噛んだ時の粘り気は粉の特徴なのかもしれない。

甘さは控えめになった。
塩気が美味しい。

全体的に高級感が消えてシンプルさが残った感じ。

お待ちかねのトースト!
もうサックサクのパイのよう。

バターとチーズとワインだけでもう何も要らない・・・。
気がついたら一斤食べてしまっていた・・・お腹一杯♪

まぁ、一食213円と考えれば安いのか・・・・。







さて次はさらにシンプルにしてみよう!






材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
マヨネーズ 15g 6.0 0.402 6.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.618 154.5
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 466g 焼き時間:-15分、焼き色:薄 202.3

水を180ml=72%にしてみる。
バターと砂糖をさらに減らしてみよう。

塩は試しに少量で塩気が強い食塩を使ってみる。
その分1g減らしてみた。

多くのふかふか対策の記事の中でマヨネーズの添加を発見。
・卵のレシチンがパン全体をふわっとさせる。
・短時間でも耳の色づきが良くなり柔らかくなる。
とあった。
さっそくやってみよう!



これ(→)は焼きが入る寸前の2時間50分後。
何か今までの中で一番ふっくらしているな。
(やっぱマヨネーズかな?)

しかも今回は焼き時間を15分短縮してみた。
メニュー1の「食パン」は全工程3時間35分で、そのうち焼き時間が50分。
その焼き時間を35分で強制終了してみたのだ。

いい感じ!!
相変わらずふっかふか!!

初めて頭のふくらみの中までパンで埋まった!

本当はもっと伸びて欲しいんだけど、どうも「粘りすぎ!?」みたいな感覚に陥ってきた。

もしかしたらもう少しグルテンの配合率を落としたほうがいいのかも!?って気になってきた。







・・・・って事で、
今回は一番マシなパンが出来たと思う。
甘さとバターの香りは完全に無くなり、シンプルないわゆる「ただのパン」になった。
逆に塩分がちょっと寂しくなってきたので+1gに戻そう。
水分はベストかもしれない。しかしあえてさらに+10ml(76%)に挑戦してみよう。






材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
190ml 76.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
マヨネーズ 15g 6.0 0.402 6.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
4g 1.6 0.0974 0.4
強力粉 250g - 0.618 154.5
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 477g 焼き時間:-15分、焼き色:薄 202.4

ついうっかり浅ましさを出してしまった。
粉が4回目で最後だったのだが、10g多く入っていて260g入ってしまった。
ここで取り出せばよかったのだが、ついついもったいない病が出てしまいそのままに。

これで貴重な1回の実験が無駄になってしまった。

今回も15分前で取り出し。
これからはこれでいこう。

しかし突然フッと気がついた・・・このパンなんか・・・重くね!?
確かにフワフワだしもっちりだし焼けばサクサクで美味しいし・・・でも460gってやっぱ重くね?
それでちょっと調べてみたわさ。

例のヤマザキ「ふんわり食パン」の重さは394g・・・・あれ?案外重いんだな?
だからそれよりも66g重いってことでかなりな割り増し感を覚えるのだ。
強力粉250g+水180g・・・・材料だけで477gあって、焼いた後でも460gある訳で、そもそもの材料が多いので仕方が無いのか?(サイズはほぼ同じ大きさにも関わらず!)
んじゃ、材料少なくしても同じサイズになるのか?・・・・・いろいろ調べてみた。

その結果「そもそも”ふんわり”は膨張剤や添加物で少ない粉を大きく膨らましているから軽い訳で家庭では真似が出来ない」にたどり着いた。
またそれを裏付けるように「市販の食パンは半斤だ(Byパン職人)」といった記事もあった。
なるほど・・・・。

Q:そもそも「一斤」って何だ?
A:明治初期になって輸入された食パン用金型で作った食パンの重さが約1ポンドだったそうな。
この「ポンド」を当て字で書くと「听」らしく、当時の尺貫法である「斤(キン)」と混同されてしまったのだそうな。
1ポンド=453.6g!!であり、ホームベーカリーの一斤は正にピッタリの重量となる。
ちなみに現在の製品は「公正競争規約」とやらで340g以上と定められているらしい。

ところでこの”ふんわり”を見ているとミミが異様に白い事に気づく。
「ミミまで白くやわらかにつくりました」とか書いてあるけど、それは結果論だな。

ホームベーカリーで15分短く焼いた結果が、上記の如く白いのだから、発酵完了(=最大に膨らみきった)時点で、その形状を固定するために一気に加熱してイースト菌を死滅させてからすぐに取り出せば、耳が焼けて硬くなる前に取り出せる。
その結果がミミが白いパンの出来上がりだ。
逆に言えば、これだけふんわりを出すにはもうこれ以上焼けないという事だ。

・・・・!!・・・・あれ?・・・・って事はもっと焼きを短くできる?
よし、次は20分前に取り出してみよう!!







「スーパーキング」1000gを使い切った。
次買わなきゃ・・・でもちょっと・・・・高価よね・・・・って事で、
もちっと安い「ゴールデンヨット」を買ってみた。






「ゴールデンヨット」のタンパク含有率は13.5%で「スーパーキング」の13.8%より0.3%少ない。
しかしどの記事を読んでも「スーパーキング」より窯伸びが良いと書いてある。

2.5kgで969円=96.9円/斤と原価が63%も安くなる。
2.5kgって・・・10回分かぁ・・・・まぁ使ってみるべぇ・・・。

今回は粉の違いを見るために前回と同じ配合で試してみる。
しかし前回は260gに対して190ml(結果的に73%)だったから、180mlの72%でやってみる。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
マヨネーズ 15g 6.0 0.402 6.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
4g 1.6 0.0974 0.4
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 467g 焼き時間:-25分、焼き色:薄 144.8

やっぱり単価が落ちるとグッと身近になる。
滅多に口にしない高級パンが一気に大衆向けになった。
大衆のちょっと贅沢編!
なんせ”ふんわり”が105円だもの・・・・次回はイーストを大量買いしてみるか・・・・。

ところで・・・デカッ!!(→)
さすがに2500gはデカい!

なんかスーパーキングに比べて黄色い。
少なくとも真っ白ではない。

増粘剤に「グァーガム」というグアー豆からなる天然多糖類を使っているとのこと。
スーパーキングは同様に「アルギン酸エステル」というグリコール系有機化合物を使っているらしい。

国産の小麦粉はこうした添加物を不使用としているために「膨らまないが安全」の称号を得ているそうだが、ではこうした添加剤がどう安全でないのか?を知りたいものだがどこにも明確な理論は無いようだ。

逆に子供用の駄菓子に添加されている着色系・安定系などと比べて「何を何gの摂取で何時どう人体に影響するのか?」を日常摂取している化合物と対比しながら説明してほしいものだ。

とか言ってるうちに2時間46分経過。
焼き入れ直前。

今回の釜揚げ(!?)いや、焼き時間は−20分にしようと思いながらも、25分前に開けてみたらなんかもう薄っすらと色が付いてる!

もういっか!
と−25分で終了してみた。
つまり焼き時間は30分間とレシピの半分の時間である。

ちなみに窯の淵に白く噴いているのは小麦粉250gをドサッと入れた際にはみ出てしまったもの。
丁寧に扱いましょうね!



ありゃまぁ・・・・前回の−15分と同等に焼き色が付いている!?

なんだ!この美味しそうな色は!!

もう、ふっかふか!・・・というよりクンニャクニャ!・・・・である。

たまらずに切ってみた。

あっ!ダマになってる!?いや、違う!
切った切り口が柔らかすぎて周りとくっついてしまうのだ。

もっと冷ましてから切ればよいのか?
それとももっと焼き時間を増やすべきなのか?

それにしても何故25分も前に出したのにこんなに焼き目が付いているのか?
もしかしてゴールデンヨットとマヨネーズの相性が抜群なのか?

たまらず食べてみる。
もっちもちのふっかふか。

ん?なんかホットケーキミックスの味がする?
もしかしてこれがゴールデンヨットの味なのか?

また何か塩気が抜けている感じがする。

わっ!!
メッチャ美味しい!
今までで一番美味しい!!

そのままだともちもち感が強すぎるようにも思えたのだがトーストしたら一変した。
サックサクとフッカフカが共存している。

こりゃ一斤ペロッといってしまうわい。
しかし実質460gある訳でやっぱり腹にたまる。
いやまいった!







今回初めてゴールデンヨットを使ってみて、スーパーキングに比べて窯伸びは差がない事が判った。
トーストする事でホットケーキ味は消えるのでこの食べ方で対比を続けてみよう。
バラエティに走りたい衝動を抑えつつ、次回も「味の安定」をテーマに掲げる。






・焼き色の濃さからマヨネーズを除外してみよう。
・塩を2.0%に戻してみよう。
・焼き時間を-20分にしてみよう。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
5g 2.0 0.0974 0.5
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 453g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 138.9

これはスタート120分後。(→)
つまり二次発酵の20分後だ。
と言ってもなんだか時間経緯がよく判らないから改めて下記の表をば。

今更だが「1.食パン」の工程と時間の配分は以下の通り。

工程 所要時間(分間) 合計時間(分) 逆算(時分)
こね 10 10 3h25m
1次発酵 30 40 2h55m
こね 12 52 2h43m
2次発酵 20 72 2h23m
(こね) 1 73 2h22m
2.1次発酵 25 98 1h57m
(こね) 1 99 1h56m
2.2次発酵 61 160 0h55m
焼き 55 215 0

二次発酵30分後。

二次発酵40分後。

二次発酵50分後。

二次発酵60分後。

なんかいつもより伸びが少ない。

焼き上がり20分前で終了。

あれ?
やっぱり伸びが悪いな。
なんだろう?

前回から変更した点は2つ。
@塩を+1g。
Aマヨネーズ中止。
だ。

塩はベーカリーパーセントで2%を超えると膨らまなくなるとの事だったが、今回は限界の2%にしている。
それでもちょっと多かったのか?
それより焼き加減についてだが、焼き色が入った部分が硬くなり始めている。
もう表面がパリパリしてきているのだ。
もしかしたら全体をふわっとさせるマヨネーズの存在が大きいのかもしれない。

しかし逆にこんなにキメが細かいパンが出来たのは初めてだ。
何が要因なのか判らない・・・つまり再現の方法が判らない・・・・。







ん〜・・・・まぁ、慌てず騒がず一つづつ解明していこうではないか。






今回はマヨネーズ復活のみで試してみよう!
焼き時間も20分に戻してみる。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
マヨネーズ 15g 6.0 0.402 6.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
5g 2.0 0.0974 0.5
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 468g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 144.9

焼き始めの時間を正確に知りたくて65分前から見ていた。

60分前まではやはりイースト発酵の上限温度までのコントロールのようで排熱口を手で塞いでも熱くない。
ところが60分前ちょうどから徐々に加熱が始まり、排熱口がだんだん熱くなっていくのがわかる。
そして55分前からはもう触れないほどに熱くなった。

これは54分前の状態。(→)
真っ赤な電熱ヒーターが見える。

20分前。
やっぱり膨らみが足りない・・・・。

ここで仮説を立ててみる。

もしかして塩数gが影響しているのか?
もしかして塩が1〜2g多いために膨らみが足りないのか?

もしかしてその膨らみ方がこのキメを出しているのか?







それを解明するのは簡単だ。
遡ってみれば3回目で塩を3gにしている。
だから次回は(端的に判りやすく)塩を-2gしてみればいいのだ。
もしかしてマヨネーズは関係なかったか?






今回の変更点は2点。
・マヨネーズ廃止
・塩を3g(1.2%)
にしてみる。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 451g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 138.7

はい確定!
犯人は塩でした!!

しかもマヨネーズも共犯者でした!!
この焼きの薄さとザラザラ感はマヨ欠乏症の証です!!

ついに1ポンド(一斤)切っちまった・・・・。
ヤマザキの”ふんわり”にあと22gと迫るふかふかさよ!!

てっぺんまでしっかり詰まっているうれしい出来栄えだ!

一斤を4枚で食する快感!
まぁ、こんなふざけた切り方ができるのも手作りならでは。

その分厚いパンに、ロースハム、シュレッドチーズ、マヨネーズをトッピングしてトースト・・・・コーヒーの香りを楽しみながら・・・・もうたまりませんワン♪







さて、膨らまない原因が解明できたので更に邁進しましょう。
最近作るのに食べるのが追いつかなくなってきた・・・・なんか楽しくなってきたぞっ!
1回150円でこれだけ遊べれば安くね!?






んじゃま、ここは成り行きで「無塩」をやってみますか!(一回くらいはね!)
マヨネーズを-5gした10gだけ加えてみよう!

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
マヨネーズ 10g 4.0 0.402 4.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 458g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 142.4

なるほど!
調子に乗りすぎたようだ!?

塩が入らないことでこれだけ野放図に膨らみ放題するとは予想しなかった。
さすがのグルテンも限界のようで・・・。

逆に言えば、塩加減だけで膨らみを調整する事ができそうだ。
とりあえず次は2gでやってみよう。

膨らみすぎて天井に張り付いて大変な事になっていた。
結局やぶけてペシャンコに・・・・・

そりゃまぁ、考えてみれば窯の外は電熱線の熱がもろに伝わる訳で、窯から溢れて上に行けずに横に伸びれば焼けるわな・・・・。

確かに焼き時間中に開けてみると水蒸気の量がいつもより大分多かった。
もしかして膨らみ過ぎてやぶけた箇所から内部の水分が蒸発したのだろうか?

そう言われてみると、いつもに比べて冷めやすく、荒熱がいつまでも残っていなかった。
それに全体がパリっとして固い感じがする。

前回より7g多い材料にも関わらず逆に3g軽いのはすべて水分の蒸発であると考える。
結局はやりすぎにご注意!ってとこか。

ありゃまぁ・・・・・。







「お願いだからもうこれ以上膨らまないで!」ってくらいの上限値を把握したので「膨らますためのノウハウ習得」はここで終了。
「常人は失敗を恐れて少しずつ限界に近づき、結果的に多くの時間を無駄にする」
「偉人は失敗をゴールの近道と考え故意に挑戦する。結局は早く到達するのだ」
とは誰だったかの格言なり。
さぁ、めげずにガンバロー!!(なんか最近パンしか食べてない気がする・・・・)






塩加減を確立するまで現状のまま。
塩を2g(0.8%)にしてみる。
これで塩は2gか3gかが決まるな。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 5g 2.0 2.095 10.5
マヨネーズ 10g 4.0 0.402 4.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
2g 0.8 0.0974 0.2
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 460g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 142.6

ふむ。
ほぼ完璧に近い「窯伸び」・「形状」・「焼き色」が表現できた。
これ以上望むべき要素は見当たらない。

とりあえず塩は2gに決定しよう。

例によって焼き上げ直後の、
風袋引き(「ふうたい=純粋な質量以外の物質重量」を引いた)後の重さが423g。

荒熱を取ったあとでポリ袋にくるんで一晩常温保管する事で内部蒸気を表面まで追い出した後の重量が-6gの417g。

まぁ「てっぺんまで詰まっている」でよいかな。
専用のナイフを自宅から調達。
断面が綺麗。
こりゃ切りやすくてよいわ。







さて、ここまで標準的なパン作りを目指して試行錯誤してきた訳だが、この時点でとりあえず一連の実験は終了としたい。
つまり、いわゆる「パンを作って食べよう」の場合は上記レシピを履行すればほぼ100%の出来栄えが望めるという事が判明したからだ。

そしてここからは目標を切り替えて「出来るだけ安く=実用的なレベルまでコストパフォーマンスを模索してみよう!」を実践してみたい。
具体的にはバター・マヨネーズ・砂糖のコンビネーションを最適化する事と各原料の単価を下げる2点に注力してみる。

そして最終段階はいわゆる色物として添加物を混ぜ込んだ変化を楽しみたいと思っている。






先ず最初はバターとマヨネーズを抜いた極端な例を実施してみよう。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
2g 0.8 0.0974 0.2
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 445g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 128.1




ちょっと伸びが足りないが・・・まぁ・・・良いんでないかい?

全体にしっとり感が無く、カサカサな感じ。
実際触ると表面がパリパリしている。

まぁ、一晩置いて水分を表面に出せば問題ないだろう。

焼き上がり直後が405g、
一日置いて馴染ませた後が395g。
ついに”ふんわり”と同じ重量を再現だぁ〜!!

しかし「やはり」というか?
肝心の味に言及するハメに・・・・・。

美味しくない!!
味が無い!・・・・コクが無いのだ。
何を食べているのか判らない感じ。

トーストしてみてもそれは変わらず。
焼いてこんなに美味しくない生地は初めてだ。

ん〜・・・やっぱり旨みにおいてバターは必須のようだな。

前回作った「ほぼ完璧に近い出来」のパンの最後の一切れと食べ比べてみると明らかに味が劣っているのが判る。

んで、ここで感じたのが「一体何のために作っているのか?」について。

「旨っ!」ってパンが食べたいから挑戦を始めたのだが、ここまで煮詰めてきてやっと現実的に製造単価を考え始めた。
しかしこれだけ味が犠牲になってしまうともう創作の価値が無いように思えてくる。

膨らます事に集中していた時は、多少の塩味が無くても我慢して進めた訳だがそれも同様だ。

膨らます事が目的なのか?
「美味しく食べる」という根幹を見失っていないか?
フツフツと思いがこみ上げてきた。

上記より、今回の挑戦は「逆に前回のレシピを基により美味しい組み合わせを追及すべき」だと気づかせてくれたのでした。







という訳で、ここでもう一度原点に帰ってみよう。
第一回目のレシピは機械のマニュアルに記載されている材料だが、これと前回の最高調合をマージして、もう一度リッチパンを作ってみる。
その味を思い出した時、何かに気が付くかもしれない。






材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 20g 8.0 2.095 41.9
マヨネーズ 15g 6.0 0.402 6.0
砂糖 20g 8.0 0.27 5.4
2g 0.8 0.0974 0.2
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 490g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 178.7

まぁ、薄々は判っていた事だが、膨らみに影響を与える砂糖・バター・マヨネーズの量を2〜4倍も投入しておいて、塩の分量がそのままで済む訳が無いよな・・・・。

こうしたリッチ仕様の場合は塩は3〜4gにしないとダメだ。

今回は天板のみならず横にも張り付いてしまった。
つまりは絶対量が多いので強力粉を240gにしてパーセンテージを合わせる等の変更が必要だろう。

しかしさすがに艶が違う。
またバターの香りが強く、正にパン屋さんの匂いだ。

やはり50g減のようだ。
しかしリッチパンの場合はちょっと水分が多いのかもしれない。
一段落したらリッチは別途配分を考えた方がいいのかもしれない。

これも伸びすぎた分だけ横に広がってしまった。







う〜ん・・・・解からなくなってきたぞ・・・・。
しかしまぁ、味は旨みが出て普通に美味しかった訳で。
んじゃ、もう一度「最高の出来」にをベースにしてみるか。





それじゃ、バターを+5g、塩を+1gでどうなるだろ?

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
180ml 72.0 0.00017 0.03(=0)
バター 10g 4.0 2.095 21.0
マヨネーズ 10g 4.0 0.402 4.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 466g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 153.2

ふむ・・・何か違う・・・・・。
(この頃になると「何か違う」を感じるようになっている)

なんかこう・・・・重い感じ・・・・。
もしかしてこれまで確定済みだった水を170mlに落としてみるか!?


羽の部分の粉は機械のその時の運任せなのか?
この辺が一級メーカーとの違いなのだろうか?
まぁ、いづれにしても4,350円に文句のつけ様も無いし利便性のほうが圧倒的に勝っているのだが。







という訳で次回は水を-10mlにしてみよう。





材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
170ml 68.0 0.00017 0.03(=0)
バター 10g 4.0 2.095 21.0
マヨネーズ 10g 4.0 0.402 4.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.3876 96.9
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 456g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 153.2

あら?
ちょっと小ぶりだけど、なんか良いんでないかい?

前回が180mlに対して43g減なのに今回は170mlに対して46g減。
なんか軽くなった感じがする。

やっぱ今ままでちょっと水が重かったのかな

こっちのほうがてっぺんまで詰まっている。
ってか、伸びがいいのだ。

これで塩を2gにしたらもっと伸びるという事だ。

連続して作ったので比較。
両者の違いは水が170mlか180mlか違いだけ。

トーストしてみるとこっちは市販のパンに近い味になっている。
ついに主婦の味方!ヤマザキの88円食パンの味に追いついた。







次回はこのまま焼き時間を-15分にしてみよう。
塩も2gにしてみたいな。同時にやってみるか。

おっと、その前に粉を買わなきゃ!
遂にゴールデンヨット2.5kgを使い切ってしまったので調達する。
次は定番中の定番と言われているイーグルを使ってみたいと思っているのよね。





やっべ!!こんなもん見つけちまった!

いつものように業務スーパーでお買い物。
冷凍鶏肉2kgにぃ〜♪
ウィンナー1kgにぃ〜♪
スパゲティ5kgにぃ〜♪
うぉ!パン用にイチゴジャム800gも買ってしまえ!
うふっ!消費って楽しい!!

ん?ニップンの強力粉?
んなもの要らない!だって次はイーグルって決めているから!

あれ?イーグルって書いてある!?
うっそん♪
イーグルが1kg185円で売ってる訳ないじゃん♪

全ての商品を棚に戻してぶっ飛んで帰宅後にググってみる。
案の定知恵袋に質問がアップされていた
その答えは「同じものです!」

え〜っ!!マジで??

またぶっ飛んで戻って、 鶏肉にぃウィンナーにぃスパゲティにぃ・・・を買ってから
ニップンのイーグルを3つ籠に入れる。

成分を見るとちゃんとタンパク12%になってる!

まぁ、日本製粉が業務スーパー用に出荷してるんだろうから間違いは無いとは思うのだが。
それにしても1000g185円って・・・・46.3円/斤って!!
一気に原価が40円も下がったぜぃ!!






と言う訳で、もう決まりでしょ!
今後は我が心の拠り所である業務スーパーのイーグルでいこうと思う。

今回は前回の焼き時間と塩を変更する予定だったが、粉を変える場合はまずその違いを知りたいので、前回と全く同じレシピでやってみる。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
170ml 68.0 0.00017 0.03(=0)
バター 10g 4.0 2.095 21.0
マヨネーズ 10g 4.0 0.402 4.0
砂糖 10g 4.0 0.27 2.7
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.185 46.3
イースト 3g 1.2 9.44 28.3
合計 456g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 102.6

ひぇ〜っ!
一気に88円パンに近づいたぜぃ♪
100円を切るのは近いな!


ところで・・・・
おや?なんかいいんでないかい?(→)
見た目に生地がしっかり伸びている感じ。

ありゃ!いい感じ!!
すんごく素直な伸び方?膨らみかた?してる・・・・って感じ。

この激安イーグル12.0%とスーパーキング13.8%との違いが判らない。
粉はもうこれで全然OKだな!!

初めての粉だから焼きたて直後と一晩置いて水分を馴染ませた両方の表面を載せておこう。

こちらは焼きたて直後。(→)
触るとパリパリしていて、爪で叩くとコツコツと音がする。

一晩ポリ袋にくるんで内部の水分を表面に回した状態。(→)

ふわっふわのもっちもち♪
よい出来だわ!!

久っさしぶりにふわふわ動画♪

蒸発水分量も50gオーバーの53gで率としては歴代1位だ!

ところでダイソーでこんなん見つけた!
1000円出して買う気でいたから嬉しい!!
久々に店内で「おっ!!」って叫んでしまった・・・。

このスライサーは100円のくせに、
・4枚切り(30mm間隔)
・5枚切り(25mm間隔)
・6枚切り(20mm間隔)
・8枚切り(15mm間隔)
の4種類に切り分けられる優れものだ!

6枚の場合はこうやってセットして・・・・

おお〜っ♪
き、綺麗に切れる!!
すごいぞ!ダイソー!!

ダハッ!!

上のワッカが大きすぎてパンが動いちゃうんだよな・・・・こりゃ練習が必要だな!
まっ、100円で文句言わない!!
均等っぽく切れるだけ有難いと思いましょう!!

しかし、このキメの細かさは何だ!!
やっぱ水分量かな?

もうどっから見ても普通の食パンじゃん!!
なんかもう・・・・ヤマザキ超えたな・・・・・。

このくらい焼いたのが好き!
カリッとサクッっと!

あとは主婦の味方88円に追いつけ!だな!






買ってしまった!
赤サフ500g!!

本来「金サフ」は多糖用であり、その基準は12%以上。
250gであれば30gになる。
これまで一番多くて9.6%、最近はずっと4.0%なのでまるで必要では無かった訳で。
食パンにおいては、これからもさすがに30gも使う事はないだろうから、12%以下の赤サフで十分なのだ。

これで823円だからグラム当たり1.646円=4.938円/斤!!
金サフ分封が47.0円/斤だから1/10、オーマイ分封でも28.3円/斤だから1/5の安さだ!!

さて問題は本当に今後500/3=166回もパンを焼くのか!?・・・・なのだが・・・。

さすがに500gを一緒に使いまわす事はできない。
だって1g目と500g目では1回目と166回目って事なんだから、何年掛かるか判らない!?
30g(10回分)くらいを冷蔵に小分けして、あとはペットボトルに詰めて冷凍しておく。
要はイースト君に「僕は生きてる!」って事を悟られないようにそっと眠らせておけばよいのだ!

という訳で冷凍するほうを500mlのペットボトルに詰める。
途中であまりサラッと落ちない事に気がついた・・・何で?
よく見るとイーストが下に落ちる途中でトゲトゲに広がっているのが判るかな?(→)

これはイーストが漏斗に当たった摩擦で静電気が発生してペットボトルのPET(ポリエチレン)に引き寄せられてしまう現象だ。
イーストに限った事ではなく、微粒子レベルの粉塵ではよくある事だが、粒子が見える大きさのイーストで起きるのは不思議な光景だ。

小麦粉の”かさ密度”はトントンして0.7g/cm^3。(ふんわりで0.5g/cm^3)
つまり500mlのペットボトルに口まで詰め込める容量はおおよそ380g。
約120g=40回分も残ってしまった!
仕方が無い・・・取り急ぎ40回パンを焼く事にしよう!

しかしつくづく、823円で166回も遊べるなんて・・・・なんて素敵なオモチャなんでしょっ♪







さて、またガチャガチャと弄ってみよう!
再びバター・マヨ・砂糖に手を出してみる。
ここで塩も-1gしたかったのだが、さすがにインスタントドライイーストを変えての実験なので因果関係が判らなくなる事を恐れる。
なぜなら塩1gが全体の伸びにどれだけ影響するか!はすでに実証済みだから。
塩-1gは次回にしよう。

バター考。
Q:バターは何のために入れるの?
A:旨みであるコクを出すため+ふんわりシットリ感を増すため
Q:バターの何がそうさせるの?
A:油。しかし単に油だけではコクが出ない。例えばオリーブオイルを使ってもパサ付かずにシットリと仕上がるが乳成分などが入らないとコクが出ないのだ。
Q:それじゃ代わるものは無いの?
A:油を使った加工品であれば代替できる。例えば大豆油に卵黄、酢、アミノ酸等を加えて練り込んだマヨネーズなどは逆にバターよりもコクを出している。
Q:じゃぁ、それを使えばバターは要らないのね?
A:え〜っと・・・そういうことになるね・・・・・






・・・って事で再びバター中止!・・・・ってかさぁ・・・高いんだよ!バターって!
たった10g使っただけで21円加算されると、これまでの原価削減対策が一瞬でパーになっちゃうんだもの・・・・。
まぁ、美味しいほうが優先ではあるんだけどさ・・・・。
そのぶんマヨを油のベーカーズパーセントで10%使ってみよう!
そしてマヨの水分のぶんだけ水を5g減らして66%にしてみよう!
さらに砂糖も6%まで上げてみよう!
その結果・・・・・

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
165ml 66.0 0.00017 0.03(=0)
マヨネーズ 25g 10.0 0.402 10.1
砂糖 15g 6.0 0.27 4.1
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.185 46.3
イースト 3g 1.2 1.646 4.9
合計 461g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 65.7

で〜っ!!
65.7円/斤になっちまった!!

バターの21円は大きいがイーストの23円も大きかった。
砂糖とマヨを増やした事が全体の伸びと焼き色に表れている。

蒸発水分量もついに60gの大台に・・・・。

う〜ん・・・・。
マヨでコクを出した風味はあるのだが何かが足りない。
繰り返しになるが、有塩バター10g当たりの食塩換算重量は0.14gであって、有塩だろうが無塩だろうが(ここではバターの有無による塩味に関しては)影響しない。

現状で油系(シットリ系)は問題ないのだから、やはり乳成分そのものなのだろうか・・・。







ついに買ってしまった!
0.1g計測器。

今日はホームセンターにお出掛け。
レジに向かう途中でキッチン売り場を通過した時だった。
「あれ?見覚えのあるスケールだな?」
amazonで散々っぱら眺めていたタニタの0.1g計だった。

うっ!ほっし!!・・・・で我が家へ♪

2,980円。
帰ってamazonで確認したら1,747円で売ってた・・・・やられた!
やっぱ衝動買いは損ですなぁ・・・・。

引きこもりそうになる気を取り直して電池を入れる。
起動時は1g単位表示なのだが、「0表示」ボタンを押すと微量モードに変わる。
お〜!0.1g表示じゃ〜♪

いろいろ弄っているうちにだんだん解ってきた。

先ず、200g以内の場合は「0表示」ボタンで0.1g単位の計量が出来る。

この場合、途中で「風袋引き」(以下、この機器では「風袋引き」も「0表示」と言う)ボタンを押しても継続して0.1g単位計量が出来る。

200gを超えてしまうと表示が0.5g単位に切り替わってしまう。

この場合、「0表示」ボタンを押しても0.1g単位には戻らない。



しかしこの状態のまま一度電源を落として再度立ち上げると・・・・

また200gまでは0.1g単位で計測が出来る。
(現在は346g+2.6が乗っている)

前のタニタは「風袋引き」と電源ボタンが一緒だったので、一度電源を切る習慣が付いている自分としては何の問題もない。

合計が1000g以内なら全く同様に操作が可能。
885.5g乗っていても・・・・

「0表示」ボタンを押しただけでは0.5g単位だが・・・・

電源を再起動するとちゃんと0.1g計測が可能だ。

それでは1000gを超えている場合は・・・・

電源を再起動するとさすがにエラーになるようだ。

ただし「0表示」ボタンを押せば合計2000gまで1g単位で計測可能。

纏めると、
@合計1000gまでなら1回200gを限度に何回でも0.1g単位で計測できる。
A合計1000gまでなら何回でも0.5g単位で計測できる。
B合計2000gまでなら何回でも1.0g単位で計測できる。(ただし1000g以上は「0表示」ボタンのみ動作)
となる。






さて本題に戻ろう。
「やはり乳成分そのものなのだろうか・・・」
「バターは高価だ!」
「・・・・・コーヒーミルクはどうよ?・・・あれ安いし・・・・」

我が心の拠り所である業務スーパーではスジャータ(古代インド経典の話ではない)が1袋(5g*45個)=155円で手に入る。
3.44円/個であるから10g使ったとしても6.9円になる。
まぁ、コーヒーミルク=「サラダ油+乳化剤+添加物」で乳成分は実質ゼロなのだが、それでも面白そうジャン!?
危険だとか体に害だとかバカな大人の絶叫は放っておいてガンガン使ってみようか。

またその水分も考慮して水を64%に落としてみよう。

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
160ml 64.0 0.00017 0.03(=0)
マヨネーズ 20g 10.0 0.402 8.0
コーヒーミルク 10g 4.0 0.688 6.9
砂糖 15g 6.0 0.27 4.1
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.185 46.3
イースト 3g 1.2 1.646 4.9
合計 461g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 70.5



















んじゃ、乳製品の代表、牛乳復活!・・・といきますか。(結局は原点回帰かなぁ・・・・)

材料 分量 ベーカーズ% 単価(1g当り) 費用(円)
100ml 40.0 0.00017 0.02(=0)
牛乳 70ml 28.0 0.145 10.2
マヨネーズ 20g 10.0 0.402 8.0
砂糖 15g 6.0 0.27 4.1
3g 1.2 0.0974 0.3
強力粉 250g - 0.185 46.3
イースト 3g 1.2 1.646 4.9
合計 461g 焼き時間:-20分、焼き色:薄 73.8








【2024/04/01】 menu

いきなり8年ぶりの登場!
いやね、これまでも上記のレシピを基準に、月に一回くらいは焼いてたのよ。
一時期業務スーパーから「イーグル」が消えて久しかったのだが、知らないうちにまた復活していたりする。

丁度赤サフの在庫が切れてamazonしたところ、業者が間違えて金サフ送ってきたので(食品という特性上)無料返金処理でタダで貰っちった!
という訳で、糖配分量も見直しながら再度「うちのHBちゃんで出来る最高のレシピ」作りをしてみようとなった訳だ。

第一弾としては巻頭の一覧表(記事番号17)に記した通り「製造モード・バター・塩・強力粉・イースト」をこれまでの基準値として固定し(牛乳・マヨは不使用で未記載)水分量と砂糖と焼き上げ時間の加減を調整していく事にしよう。

またこれまでの表で強調していた「一斤当たりのコスト」に夢中になるよりは、あくまでも「手軽で美味しいパン」を目指すつもりなので参考程度に留めておく。
だから最後のほうは割と適当になっていた計量もきっちり0.1g単位で実施しよう。

(下記は投入順序でグレー表示の分量は固定)
材料 分量(g) Bakers% g単価(円) 費用(円)
170.0 68.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 1.2 0.0974 0.3
砂糖 15.0 6.0 0.27 4.1
バター 10.0 4.0 2.635 26.4
強力粉 250.0 - 0.248 62.0
イースト 3.0 1.2 10.01 30.0
合計 451.0 焼き時間
焼き色
+-0分
普通
122.8

最初に、改めて自宅の上水道の水質について調査してみると、
・PH:7.4
・硬度:80
と、パン作りの推奨値である
・PH:中性(5.8〜8.6)
・硬度:50〜120
のど真ん中だったのでそのまま水道水を使用する。

水量170mlはこれまでの分量なのでここからスタート。
糖分との兼ね合いで増減させてみよう。

イーグルの価格が8年前の1.4倍と、この物価高騰の中でなかなか頑張ってる。

逆にサフの価格が6倍に高騰していた。
尤も、3g一包の価格を500g売りと比較しても無意味ではあるが、単純に製造単価が30円アップしたと考えると寂しい限りだ。

さて、初回の見直しは砂糖。
24gからスタートした砂糖を10gにした要因は「経費とカロリー」だったので、8年後の現在では気にもしない要素な訳だ。(つまりリバウンドに疲れて放棄したということです泣)
金サフは「ベーカーズ%が5%以上のパン向け」とあるので、これまでの4%から1.5倍の6%に上げて15gにしてみよう。

イオンで上白糖1kgが248円だったので、8年前と全く同じ価格だ。
(やっぱ塩・砂糖・醤油・味噌が値上がると暴動起きるよなぁ〜、オレら一般人はちゃんとコントロールされてんだな・・・・)
ただ1.5倍使うので費用も1.5倍。

バターは雪印の200gがイオンで527円だったので1.25倍の価格上昇か。
でもこれは業務スーパーでデカイの買えば落とせる価格かな。

という訳で、重量451gで123円のパンとなった。
ちなみにホームベーカリーの消費電力は焼きも含めて平均15円。
だから一斤あたり140円弱ってとこか。

これはイオンの108円食パン(Bakers&Bakery 毎日の食卓)よりは高く付きそうだが、「(パン職人曰く)市販の食パンは半斤のボリューム」である満足感に加え、
・思い立ったら210分後に焼き立て1斤
・寝てる間に朝食の焼き立て1斤
を考えたら・・・・まぁ良いんでないかい?

ちなみに一斤のカロリー計算方法は各材料の成分表から割り出した総計で、今回は、
・小麦粉(250g):880kcal
・上白糖(15g):57.6kcal
・有塩バター(10g):73.8kcal
の合計1011.4kcalとなっている。

ちなみにのちなみに、高級パンとか謳ってるパン屋にありがちなリッチ風にしたければ砂糖とバターを2倍にして1142.8kcalにすれば甘いパンの出来上がりだ。
と言っても、焼き立ての1斤なんてその場で食べちゃうから結局は付け合わせも計算すると一食で1500kcalは逝っちゃうんだよな〜・・・・困ったものである。

という訳で出来上がり。
一枚目の画像は粗熱を取ってビニール袋梱包後一時間放置したもの。
ん〜、普通・・・ってか、いつも通り。

焼き上がり後の重量が388gとあっさりと記録更新。
63g減の86%って、ヤマザキの「ふんわり食パン」の重さ394gを6gも下回ってしまった!何でや?
あっ、今回は焼き上げ時間をこれまでの「マイナス20分」から時間通りにしたな。それか?
確かに20分間余計に焼けば水分も減るわな。
だからか?放置後のミミもちょっと固い気がする。

と、ここで新たな発見!
水分蒸発量関係を調べていたら「焼減率」というワードに出会った。
当初からヤマザキの「ふんわり」を目指して焼き上がり重量を計測していたのだが、これはパン職人が「焼き加減の目安にする数値」だったらしい。
「焼き上がり重量/材料総重量=焼減率」として、
種類 焼減率(%) HBで作る目標重量(g)
フランスパン 22 338
菓子パン 10〜15 383〜406
山型パン 10〜12 397〜406
ロールパン 10〜12 397〜406
角型パン 8〜10 406〜415
とあった。

これまでは軽さ=正義と考えていたのだが、含有水分量で食感も変るのだと、言われてみれば当たり前の事実に気付いた。
確かにヤマザキの小麦粉量など知る由も無いのだから、ここで争っても無意味な訳だ。
なるほど、ひとつ賢くなった気がする。

今回の焼減率は14%で菓子パンレベルの固さな訳だ。
今後はこの数値を参考にしながら焼き時間を調整していこう。
取り敢えずはマイナス20分を実施だな。

また金サフの恩恵を引き出すためには、
@発酵時間を長くする
A砂糖の分量を多くする
なのだが、@は調整できないのでAで試してみよう。







【番外編!初のハードパンに挑戦】 menu

趣味なのだから当然ではあるが、YouTubeとかで観る回数が増えればそれだけ「おすすめ」に出てくる頻度も高くなる。
「いろんなパン作りがあるもんだなぁ〜」と感心していると「HBで簡単フランスパン!」との標題を見つけて何気に観てみた。

すると普段使ってるイーグルに薄力粉を混ぜてグルテン率を減らしてやればハード系も問題なし!との解説に「ほぅほぅ」と食い付く。

砂糖もバターも使わないし、あっ、でもうちのオーブン二次発酵なんて出来たっけ?
実はうちのオーブンは45年前に発売されて、うちに来てからも38年は経過している「電気オーブン」という代物。
だって壊れないんだもの・・・・そのまま使い続けるわな。

さすがに”ネットから取説をダウンロード”は無理だと判っているのでパナソニックのサポートに電話。
「ナショナル製品の〇〇なんですが・・・」と伝えると、折り返し年配の声で感激しましたとの謝辞を頂いた。ちょっと嬉しい。

要はこれまで「イースト発酵」という位置にダイヤルをセットしたことが無いので二次発酵も可能なのか?を知りたかったのだが、どうやら「一次だろうが二次だろうが35℃設定なので好きな時間をセットすれば?」との事らしい。

電子装備が一切無い完全アナログな半世紀前のオーブンにイースト菌発酵項目がある事に感動しつつ、かつ40年近く一回も試したことがない機能がまだあった事にも感動した。

という訳で人生初めてのハードパン(フランスパン)作りに挑戦じゃ!
ほんと今どきのネット(YouTube)には感謝だよ。
ものの数分でレシピやら実際の作業手順やらその所作を把握できるんだもの。

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
170.0 0.00017 0.03(=0)
5.0 0.0974 0.3
強力粉 200.0 0.248 49.6
薄力粉 50.0 0.237 11.9
イースト 3.0 10.01 30.0
合計 428.0   91.8

今回使うイオンの薄力粉はタンパク質8.6gだったので、
(12*4+8.6)/5=11.32%
となり、フランスパン作りに用いられる「はるゆたか」の11.5%と同値と考えてよいだろう。

作業手順としては、
@HBの「パン生地」で一次発酵までを終わらせる。所要時間は1.5h
A小麦粉をまいた台に移しスケッパーで2等分して丸めて濡れ布巾を掛けてベンチタイム
Bぷきゅ!って言うまで潰してエア抜きをしてからフランスパンの形に成形する
C天板にクッキングペーパーで「布どり」(横に膨れないように囲いを作ること)しながら並べて二次発酵1.0h
D発酵を終えたら取り出してオーブンを220℃で余熱
E強力粉を振りかけてクープ(切れ目)を入れる
F中段で焼き時間20分
となる。

一次発酵はHBが自動で35℃に保温してくれるので楽ちん。
ベンチタイムは気温26℃で20分とのことなので、今日は17℃だから30分としてみるか。
10分前にオーブンを発酵にセットしながら布取りの準備を始める。

二次発酵前の「ぷきゅ!」がとっても大事でエア抜きをするほど逆に膨らむのだそうな。
成形は(上手く表現できないのだが)内側へ丸め込むように外側を出しながらなめらかにしていく。
合わせ部分は餃子のように閉じてコロコロしてから下にする。
毎回忘れないようにこうした動画を観ながらやっていこう。

二次発酵後に強力粉を振りかける理由はクープを入れる時に攣(つ)れないようにするため。

ナイフの刃が入る面積が大きいとやはり引いたときに生地が攣(つ)れてしまうので、カミソリのような鋭い刃で「ザックリと深く」ではなく、斜めに皮を一枚剥ぐ感じでサッと引くらしい。
道具は刃の油脂を落としたカッターで十分。
線数はオーブンの大きさに関係するのだが気分で8本入れてみた。

結果、超簡単!!
パリパリの小型フランスパンが2個出来上がり!

焼減率は12.8%!?
ありゃ?菓子パン並みにフカフカじゃん?
焼きが足りないという事か?
22%にするには334gだから水分をあと39gも減らす必要がある。
でも砂糖無添加であることを考えるとこの焼き目具合は全く問題ないので、もう少し低温で、200℃で25分ほど焼く必要があるのかもしれない。

んで、味は?
クラスト(表面=食パンでいうミミ)はパリパリで中が詰まりながらもシットリとしている。
食パンとは大きく異なる食感、甘味が無いぶん塩味が広がってまさにフランスパンだ。

早速チーズとワインを用意して即席のカフェを作りマリー・アントワネットに成り切る。
「パンが無ければ・・・あら?あるじゃない!」

速攻で一本食べて感じるのは「これはこれで十分美味しい」の感想。
水分量的には食パンとハードパンの中間くらいなのだが、家で手軽に焼き立てパンを食べるには、このくらいの硬度と保水量が丁度良い感じがする。
ふむ、冷凍庫が空いたら「パターン別一気焼き比較」やってみるか?
夢想は広がる。







【バゲット その2】 menu

砂糖を加えてみる。
いろいろ観ているとどうも砂糖の是非は半々らしい。
だから一回挑戦。

それとうちのオーブンだと2本作るとちょっと小さくなるので一本にしてみようと思う。
「フランスパン=縦長」のイメージだが、トルコパン屋さんの動画を観てたら無性に作ってみたくなったので。

今回の注意点。
@一次発酵後は潰さないで軽くまとめてベンチタイムを取る事
Aクープを入れる前に強力粉を振る事
Bクープは3本
かな。

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
170.0 0.00017 0.03(=0)
5.0 0.0974 0.3
砂糖 5.0 0.27 1.4
強力粉 200.0 0.248 49.6
薄力粉 50.0 0.237 11.9
イースト 3.0 10.01 30.0
合計 433.0   93.2

気温22℃、ベンチタイム30分。
二次発酵60分。

うん、いい感じ!(→)



強力粉をまぶしてクープ3本。
やっぱり攣(つ)れる。
難しいなぁ・・・もっと素早くサッと切り裂くことが必要なのかな?
そだ、次回は刃を濡らしながらやってみるか。

220℃、25分。
クープ引きの合間だけでは余熱時間が十分に取れないなぁ。

次回は茶こしと水の霧吹きを用意して、クープの時間をゆったりと取りつつ、十分に湿らせてからオーブンに入れてみよう。

焼き時間もハラハラ見ていたが問題無いようだ。
220℃、25分で決定だな。

355gだから焼減率18.1%。
お〜!良いんでないかい!
前回からちょっと進歩したわな?

余熱をきっちりと熟しての25分なら20%はいきそうだ。

んじゃ、味は?
おお〜っ!うめぇ〜!!
クラストがパリパリでその内側は食い千切れない粘りの弾力で中はふんわりしている。

これ完全にフランスパンじゃん!
イオンの中に出店してるパン屋さんの350円のフランスパンと何ら遜色ない味と食感だぜぃ!

食パンはここまで引っ張ってもまだ試行錯誤を止められないのに、フランスパンはこれで完成でいいんじゃね?って思うくらいに旨いパンが93円で実現しました〜!
うれしい!うれしい!うれしい!





【復習と次回の予習】
@一斤用の重量から一本作るとしよう
A砂糖は添加して分量もこれで固定としよう
B一次発酵後に潰さないように覚えよう
Cベンチタイムは冬春秋30分で夏20分と覚えよう
D生地の成型は何回も丸め込んで外側を引っ張ると覚えよう
E二次発酵は60分固定としよう
Fクープ用の粉はもっと少なく丁寧に濾すようにしよう
Gクープの引き方を要研究
H余熱を完全にするために5分以上ゆったりとクープ作業をしよう
Iその際に(スチーム機能なんぞ無いので)霧吹きで湿らそう
J220℃、25分で固定としよう









【バゲット その3】 menu

日の出時刻が早くなってきた昨今。
薄明りの中、寝ぼけながら計量してたら砂糖がドボッと入ってしまい1.3グラム多くなってしまった。
5gに対する1.3g超過だから基準の26%増量になってしまった。
ケーキ作りなら致命傷な計量ミスだが、まぁ・・・パンだから・・・。

今回の注意点。
@ベンチタイム30分
A二次発酵60分
B粉ふるいでクープ
C焼減率を考慮して220℃30分で焼いてみよう

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
170.0 0.00017 0.03(=0)
5.0 0.0974 0.3
砂糖 6.3 0.27 1.7
強力粉 200.0 0.248 49.6
薄力粉 50.0 0.237 11.9
イースト 3.0 10.01 30.0
合計 434.3   93.5

砂糖を26%増量してしまった事で2次発酵後の姿が巨大化している。

100均で買ってきた粉ふるいはなかなか良い感じで、安くて役立つ備品の宝庫100均やっぱ神だわぁ〜。

前回からYouTubeでいろんなクープの引き方を観てきた結果「深くザックリ」より「引く速度」が重要ではないのか?と気付いた。
腕を使ってサッと上から下に素早く切り込む感じでやってみる。

しかぁ〜し!未熟者めがぁ・・・。
確かに一回でスッと引けたけど浅い!浅すぎる!
んで、仕上がりにビビッてどうしても2回3回と引いてしまうと無残なことに・・・・。

やっぱ一発で深くサッと引かないと焼き上がりの見てくれが台無しだな。
よく観察してみると、
・切ったつもりが切れてない
・切れていてもそれは表面だけで割れていない
・割れても浅すぎて中がノッペリしている
要は深さが足りないという事だ。

それに、
・帯状の真ん中が割れている個所は攣(つ)れたところ
・端の数本の線は「躊躇い傷さえためらった」結果
なのでやはり一発で深くが必要。

だから「もっと大胆に素早く」の技が必要なんだな。
難しいのぅ・・・これはやっぱり回数=経験がモノ言う職人技なんだろうな。
修練するしか手はあるまいて。

焼き入れの前に生地上面と庫内に霧吹きで水分を与えたからか?
220℃で30分ではちょっと焼き目が足りなかったので追加で5分の35分とした。(30分で反転してみた)

焼け色はこれで良い加減だしクラストとクープのコントラストを彩る強力粉の振り加減も良いので、クープ前処理と焼き工程の加水後220℃35分はこれで固定としよう。

しかしそれでも今回の焼減率は361gで16.8%と前回より少なくなってしまった。
う〜む理由が・・・あっ!最後の強力粉の重量忘れてるな。
と言っても数グラムだろうけど次回はこの分量も予め計測しておこう。

では味見。
うん、旨い!
ほんのりではあるが微かな甘さを感じる。
ただ、だからと言って特段に砂糖を増量する必要性は感じないのでやはり5gで固定としよう。

【復習と次回の予習】
@砂糖は5gで決定
Aクープの引き方をさらに研究
Bスチーム状にした場合の220℃35分を引き続き検証







【バゲット風食パン】 menu

フランスパンは2回で食べきってるので1食の主食費用は47円程度。
でも小腹が減った時にテレビ見ながらかじってるとすぐに無くなっちゃうのよね。
んで、その時の希望食感は「主食と言うよりおやつ感覚で食べたいなぁ」なんですわ。

あれ?んじゃ食パンの配合でやってみる?とワクワクの萌芽です。

今回のワクワク
@いつものレシピでイーグル100%(グルテン12%)仕様にしてみよう
A砂糖も食パン仕様にしてみよう
Bあとは同じ工程でやってみよう!

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
170.0 0.00017 0.03(=0)
5.0 0.0974 0.3
砂糖 15.0 0.27 4.1
強力粉 250.0 0.248 62.0
薄力粉 0 0.237 0
イースト 3.0 10.01 30.0
合計 443.0   96.4

60分の二次発酵後。
あらま?まん丸く太ったな?
縦に伸びないのね?
砂糖の影響なのか?判らんけどこれはこれで可愛い形だ。

なんかクープの入れ方がちょっと判ってきた気がする。
@刃面を大きく使って生地の面に沿って素早く切る。
Aどうしても山の頂点だけが深くなってしまうので大袈裟な感じで腕を山形に動かす。
Bしかし少しでもためらうとそこが攣(つ)れてしまうのでためらわない。

そしてここからが重要。
どうしても両端や山を越えた部分の切れ込みが浅くなってしまうので「それは諦めて最後まで引く」ということに集中する。

C次に浅くなった部分に「ゆっくりと確実に2度目の刃を当てる。
D最初の切れ込みを確実にトレースしながらゆっくりと深く刃を入れていく

BとDはなんかメンタルな部分が大きいような気がする。
つまりは職人芸だということだな。

そしてこれらの大前提として、成型時に表面を可能な限り引っ張ってグルテンの張力を持たせる事。
力を入れて引っ張ると生地が千切れてしまうので何度も内側に丸め込みながら引っ張っていく。

丁度、サンスケ(3スケア程度の太い電線)の表皮を剥く際に、Uの字に曲げて刃を入れるとツルッと半周剥けるのと同じ感覚で、生地の表面を一杯まで引っ張っておくと刃をちょんと入れただけでパカッと割れてくれる。

ただし生地の粘性からそのダメージは小さいので、二度目の刃入れによって接着面を断つ感覚だ。

ん?ちとマニアック過ぎたか?
でもまぁ、感覚は判ってきた。

本当は均等さと深さが一発で決まれば合格なのだろうが、ここから先は職人の修行が必要なんだろうな。

220℃35分で焼成。

焼成後の重量は375gで焼減率は15.3%とほぼ食パン。

しかしクラストはカチンコチンになっている。

まだ焼きたての熱々ので当然なのだが、一晩置いてどうなるか?楽しみだ。

やはりこうして断面を見るとパンだな。

クラストはやたらにカリカリなんだけど、中身は完全に食パンだ。

ん〜、なんか今イチだな。
ただの丸い食パンを喰ってるみたいだ・・・というよりその食感を作った通りにできた結果、あんまり感激するほどのものは出来なかったということか。

ただその後、あれこれ調査してみると食パンの焼成温度は190℃30分とか200℃25分とかいろいろ流儀があるみたいだけど、強力粉100%の場合は220℃35分はちょっと焼き過ぎなのかも?
次回この挑戦をする時は200℃25分くらいでやってみるか。







【バゲット風食パン その2】 menu

前回の不満点でもあったちょっとしたボソボソ感について改良すべく研究してみた結果、
@水分をベーカリー%で70%に戻す
A塩分を3%に落とす
Bバター添加
C焼成時間を200℃25分で出してみる

まぁ簡単な話、食パンレシピのままを単にオーブン焼きするだけの仕様なのだが、やったことないもんで・・・・やってみたいわな。

食パンの焼成時間は未経験、というかHB機器の焼き温度は調べても何処にも出ていないので普通のパン作り記事の焼成時間を参照に、決まるまで試行錯誤するしかあるまい。

さすがにバターを使った途端に原材料費が爆上がりだな。
材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
175.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 0.0974 0.3
砂糖 15.0 0.27 4.1
バター 15.0 2.635 39.5
強力粉 250.0 0.248 62.0
イースト 3.0 10.01 30.0
合計 461.0   135.9

だぁ〜っ!大失敗!
一次発酵後にベンチタイム30分を置く予定が、そのままうっかり寝てまい80分も放置してしまったわい。
膨らみ切ってしまった生地を潰して無理やり二次発酵させる。

ぶっ細工になってしまったにゃぁ〜・・・・まぁ良い、このまま焼成してしまえっ!

予定通り200℃25分で焼成を終えてみる。
焼成後の重量は387gで焼減率は16.0%と完全な食パン。

バター配合の分で香ばしい香りがする。
僅かではあるがイースト臭も混じっているのは過発酵が原因だろう。

200℃25分は大正解のようで、やはり強力粉100%のパンはこのくらいが丁度良い焼き加減だ。

過発酵のせいで横にデロ〜ンと延びてしまい高さの出ない形になってしまったが、ま、これはこれで一つの教訓としていこう。

ってか、過発酵の件で今回の水分量の結果が不明瞭なままではあるが、過発酵以外の要素的には結構イケてる気がする(?)ので、もう一度このレシピで今度は真面目に挑戦してみようと思う。







【バゲット風食パン その3】 menu

今度こそ。

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
175.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 0.0974 0.3
砂糖 15.0 0.27 4.1
バター 15.0 2.635 39.5
強力粉 250.0 0.248 62.0
イースト 3.0 10.01 30.0
合計 461.0   135.9

改めて「バゲット風食パン」の最終レシピをば。(所要時間3.5h)
@上記配合を「13番パン生地」で1.5h(一次発酵完了)
A薄力粉上で軽く潰しながら纏めたら濡れペーパーで30分ベンチタイム
Bオーブンをイースト発酵にセット
C潰して空気を完全に抜いたら中に丸めながら丸く成型
D伸ばして折りたたむ様に成型したら下部をしっかり閉じる
E表面を霧吹きで吹いてからオーブンで二次発酵1.0h
F取り出してオーブンを200℃にセット
Gクープを入れたら霧吹かないで適正温度を待つ
Hオーブン中段で焼成25分

Gの「霧吹かない」はフランスパンのような固いクラストを敢て作らないため。
高温のオーブンに常温の水を霧吹くと気体化で瞬間的に庫内温度が上がり、クラストが一気に焼けて固くなってしまう。
ここでは食パン風にしたいので霧吹きは二次発酵前だけにしておくこと。

どうよ?
だいぶクープの入れ方上手くなったっしょ?(誰に喋ってんだ?)

カッターの刃の入射角度と引く力と方向が見えてきたわよ。
これ、一本の直線じゃなくて微妙にS字カーブ掛けてんのよね。

そうすると何故か生地が付かずにスパッと切れるのよね。
練習による成果だけだから感覚でしかないけど。

それに焼き時間も焼き色もお上手になったっしょ?
褒めて!(だから誰に喋っ・・・)

焼減率15.6%。

今回が一番クラストが薄く、焼き立てでもフカフカしている。
やっぱ焼成時の霧吹きはフランスパンのみだな。







【アンパン】 menu

生地のレシピはバゲット風と全く同じ。
なので業務スーパーで「つぶあん(1kg/358円)」を買ってくるだけ。

餡は60gづつ16個に別けてラップでくるんで冷凍しておく。
糖度が高いので冷凍してもカチンコチンにはならない。(そのままかじってもサクッと食べられるほど)
だから気が向いてアンパンを作りたくなるまで長期保存が可能。

それよりも問題は
@うまく包めるか?
Aうまく膨らむのか?
B超薄いクラストになるのか?
など生地に関する課題は盛りだくさんだ。

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
175.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 0.0974 0.3
砂糖 15.0 0.27 4.1
バター 15.0 2.635 39.5
強力粉 250.0 0.248 62.0
イースト 3.0 10.01 30.0
(360) 0.358 128.9
合計 461.0   264.8

餡を除く総量が461gなので6個作るとして生地の一個当たりの重量は76.8g。
餡が一個60gなので一個の合計が136.8gになる。

生地は6枚切りの食パン一枚分だと考えれば、そこに餡を塗りたくった感じのボリュームとなる訳だ。

ヤマザキの「薄皮つぶあんぱん4個入」の一個が52gだからその3倍近くだが、同じヤマザキの単品である「あんぱん」が140gなのでピッタリの大きさだ。

しっかし餡を追加するだけで単価もカロリーもぶっ飛ぶんだな。
いくら安いとはいえ60gで6個作ったら360gで129円追加と、単純にバゲットの2倍の単価になってしまった。

6個264.8円だから一個当たり44.2円で、同じ140gのヤマザキの「あんぱん」88円と比べてその半額となる訳だが、それでも何か単価的に納得できない。
生地と餡の配分量は上記の通り 1:0.78 なので、一度ヤマザキの「140gあんぱん」を買ってみて実際の比率を解析してみる必要があるな。

さらに餡のカロリーは2.57kcal/gだから6個で925kcalとなり、仮に全部食べちゃうとすると1049+925=1974kcalとエライ事になっちまう!
一個が329kcalだからさすがにちょっと躊躇するわな。

なるほど、ヤマザキのアンパンが(食パンに比べて)高価な訳も高カロリーな訳も実際に作ってみると実感するな。

ヤマザキの「コッペパン つぶあん&マーガリン」が一個485kcalある事を知った時は気絶するほどの衝撃だったが、あんなに軽くて薄っぺらい餡とマーガリンで500kcal近くあるなら、60gも使った餡を包んで一個329kcalなら納得するってもんだ。

一次発酵後に切り分けを計りとスケッパーで迅速に。
ベンチタイムは濡れペーパーで30分。

イーグルはかなり粘るらしく?餡包みのための生地延ばしに苦労した。
手で中心を厚く10cm程度に延ばそうとしても弾性力の強さで戻ってしまう。
結局麺棒を使って延ばす必要があった。

餡包みはレシピサイトを散々観ていたせいか?意外に簡単。
掌にくるんで四隅を摘まんで閉じるだけ。
裏面にするので心配するほど気を遣う必要はなかったな。

40分の二次発酵後に卵黄をハケで塗って白ゴマをトッピング。

焼成時間は参考サイトによって実にマチマチだったので平均をとって190℃15分としてみた。
おそらくオーブンが代われば全く一からの試行錯誤が必要だろうから余り気にしない。

で〜〜っ!!千切りパンになっちまった・・・・。
いよいよオーブンの天板面積がキツクなってきたか・・・・。

餡をくるめる事に気を取られて生地の成型が疎かになってしまったのがモロに出てしまう結果に。
まぁ、誰にあげる訳でもなく一人で食べちゃうんだから関係無いんだけどねぇ〜。

しかし何気に薄皮なんて出来ちゃったけど何で?

だってこれまで食パンにしてもバゲットにしてもクラストが厚い!ってのしか作ったことなかったから。

やっぱどう考えても焼成時間しかないよな?
原料も配合率も発酵時間もベンチタイムも全く同じなんだから。

今度「バゲット風」(イーグル100%)を作る時も190℃15分で出してみたらコッペパンになるんじゃね?

こりゃ期待大だな。

ふむ、+-5g程度の差異は予測済み。
だって生地を秒速でグラム単位分けできるスキルがまだ無いんだもの。
ここは踏ん切りが必要。

まぁ、誰にあげる訳でも・・・・。

ほら〜、ちゃんとアンパンになってるよ。
何で?この薄皮!(驚きその2)

それでは味見をば。
うん、普通のアンパン・・・。
可もなく不可もなくの普通のアンパン・・・。

一個44円で食パン一枚分にあんこ盛々の菓子パン。
朝食やおやつには良いかもな。

でもさ・・・3時間掛けてアンパン6個。
ヤマザキ買えば労力ゼロで528円か・・・。
う〜ん・・・やっぱパン作りという趣味を兼ねた気持ちが入らないと辛いだろうな?

何だろう?
食パンは一斤焼き立てをかじる喜びが大きいし、残りを冷凍する事でいつでも主食を司る事ができる。
でも菓子パンって極たまに主食を張れるだけで、あとは何時欲しくなるかも判らないってことか・・・。

う〜ん・・・ま、また気が向いたら作る・・・・ってだけで深く考えなくていいんじゃね?って事にしよう。

ところで2個でお腹いっぱいだぁ〜♪
業務スーパーのつぶあんは甘さ控え目だけど、それでも120g食べたらもう次の手が出ない。
食パン2枚分の小麦粉だしな。
チーズとウィンナーとコーヒーで十分一食分になりましたわ。







【ロールパン】 menu

ロールパン作りをYouTubeで眺めていたら焼成温度170℃15分がとっても新鮮!
「え?170℃でも焼けんの?」って感じ。
その仕上がり様もヤマザキと同じフワフワでさ。

やっぱ前回の「どう考えても焼成時間しかないよな?」を実践してみたくなった訳だ。

コッペパン用にサイトを作り直しながら「あれ?ロールパンでもいいんじゃね?巻くところまでは一緒なんだから」と巻いてみる事に。

もう配合表は要らないくらいに同じ。
材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
175.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 0.0974 0.3
砂糖 15.0 0.27 4.1
バター 15.0 2.635 39.5
強力粉 250.0 0.248 62.0
イースト 3.0 10.01 30.0
卵黄  
合計 461.0   135.9

前回のアンパンで二次発酵前の成型がやりずらかったのを調べてみたら「とにかく弄ったら時間を置くほど柔らかくなる」を発見した。
6分割した1個を最後の成型まで持っていくのではなく、
@6個全部丸める
A最初に丸めたやつから順に全部を細長く延ばす
B最初に延ばしたやつから順に全部を成型する
といった僅かでもベンチタイムを稼ぐ事で生地が柔らかくなり作業し易くなるのだそうな。

ついでに千切りパンになっちまった反省も生かして「天板二枚攻撃」を調べてみたら
@一枚のほうが邑(むら)無く仕上がる
A二枚だと水蒸気量が多くなりパサつく
Bどうしても二枚なら最後の3分で上下を入れ替えて邑を抑える
などが見つかった。

なるほど、早速やってみよう。
今回は天板二枚で10個として5個づつ置いてみる。(5個なら膨らんでもくっ付かないんじゃね?)

@総量461gを10等分して一個46gで計量しながら丸めてベンチタイム30分
A手で細長く25cm程度に延ばしてこれを10個作る
B(最初の一個目から)1/3で片方を重ねて折ったら反対側を引っ張りながら麺棒で延ばす
C重ねた側を麺棒で延ばす
D巻く

めんどくせぇ〜!ホント言うこときかない生地。
延ばしても延ばしても縮んできやがる・・・・んで、麺棒でギュッってやったらベタッと張り付いて剥がれるし。
結局二次発酵までに30分も費やしてしまった。

二次発酵後に卵黄を塗るのだが、前回卵黄だけではちょっと粘性が高かったので卵白を半分混ぜてみた。

生地がメッチャ柔かい事に気付く。
刷毛はシリコンなのだが、ちょっとでも生地を押すと形が変わってしまう。
上から撫でるようにそっとそっと塗る力加減が必要なことを覚えた。

初めての二段使用。
霧吹きは瞬間温度上昇が激しいのでソフト仕様であるここでも不使用。

170℃15分で開始。

15分後の焼き色が足りない。
これはオーブンによって種々様々であるため、ここからは感覚の領域。

180℃にして7分追加で出してみた。

よい感じにはなったが、もっと色付いてもよい派なので、うちのオーブンで二段使用の場合は180℃20分くらいに見積もっておきますか。

だとするとおそらく一段のみだと180℃15分くらいじゃないかなぁ。

うん、これで証明できたよ。
クラストの薄さは「焼成温度と焼成時間のみで決まる」という事が。

温度を低く時間を短めにすれば生地に近い感覚のクラストの出来上がり。
温度を高く時間を長めにすればハードクラストに近い出来上がりだと言うこと。

要は、最初にハードパンに挑戦しちゃったもんだから高温・長時間をよしと覚えてしまってたんだな。

だからホームベーカリーで焼き上がり時間の20分前に出していたのは、薄いパン耳を生成する意味では理に適っていた訳だ。
これでようやく実験による裏付けが出来たよ。

次回はバターを2倍にしてバターロールを作ってみようかな。







【ロールパン その2】 menu

前回からの差異。
@バター30g
A焼成温度180℃20分
B全卵使用

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
175.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 0.0974 0.3
砂糖 15.0 0.27 4.1
バター 30.0 2.635 79.1
強力粉 250.0 0.248 62.0
イースト 3.0 10.01 30.0
全卵  
合計 476.0   175.5

只今2024年7月中旬と梅雨明け直後の猛暑で室温は30℃。 前回型作りに30分掛かったのでベンチタイムを15分としてすぐに延ばし始める。
それでも二次発酵までプラス20分掛かったけど・・・・。
(でっかい作業台欲しいなぁ〜)

また撮るの忘れてしまって慌てて焼き始めたオーブンを開けた。

あれぇ〜?
焼成温度180℃20分でこうなっていた。
右が上段、左が下段

そのまま上下を入れ替えて10分追加。
合計30分だ。

比較するために交互に並べてみたら判らなくなってしまった。

う〜ん・・・・前回と焼け方が全然違うなぁ・・・・判らん・・・。
180℃で15分、上下反転して15分って事?
それとももっと温度を上げるべきなのか?
前回のデータがまるで参考にならない結果に戸惑う。

とりあえずしっかり焼き上がっている事は間違いないので・・・・。
今後何を試行錯誤すればよいのか?判らなくなってしまった。
味はまぁ、普通に美味しい。







【水5cc追加(水分量70%)】 menu

取り敢えずは前回から、
@水を5cc(5ml)増やして水分量を70%に合わせてみる
A焼き時間を10分短く終了させてみる

いづれも過去に経験しているので特段失敗は感じられない。
前回より開始した企画は「とにかく安く」から「ちょっとくらい高くなっても美味しく」なので納得するまで変えてみよう。

HBの「焼き色」について調べてみたら「普通」と「薄い」の違いは自動で数分早めに終了させるだけの事らしい。
だったら10分前に強制終了させる場合は何も変わらないという事だ。
なので焼き色選択も標準のまま。

材料 分量(g) Bakers% g単価(円) 費用(円)
175.0 68.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 1.2 0.0974 0.3
砂糖 15.0 6.0 0.27 4.1
バター 10.0 4.0 2.635 26.4
強力粉 250.0 - 0.248 62.0
イースト 3.0 1.2 10.01 30.0
合計 456.0 焼き時間
焼き色
-10分
普通
122.8



昨日梅雨明け宣言があったばかりの7月20日(土)14時
只今の室温36℃!!

もう発酵モードのオーブンの中のほうが涼しいじゃん・・・・。
そりゃ膨らむだろうて・・・。

焼成重量407gだから焼減率10.7%で食パンど真ん中。

なのにズッシリ重く感じるのがヤマザキと違う手作りの証拠。
ホント!あいつらの焼減率知りたいよ。

ありゃ、ちょっと急いでしまったか。
もっと熱を取らないとパン切ナイフに絡みついてダマになってしまった。

でもまぁ、いつもの食パンのシットリ系な感じで175ml(水分量70%)と焼成時間マイナス10分は正解のようだ。

これで早くも食パンの配合レシピ完了だな。







【リッチ食パン再現】 menu

前回で食パンの基本パターンは完成。
小腹が空く毎にモグモグしているのだが、う〜ん・・・・食パンなんだよなぁ〜。
別に菓子パンが欲しい訳じゃないのだが、もうちょっと味のあるパンが食べたいなぁ〜・・・・って時あるよね。

そこで小腹対策に砂糖とバター増し増しの仕様を試してみよう。
ごっちゃにしちゃうとどれが本命か?が判らなくなるのだが、そこはたかが趣味のパン焼き。
だから塩もバゲット仕様にして濃い目の味付けしてみるか。

材料 分量(g) Bakers% g単価(円) 費用(円)
175.0 68.0 0.00017 0.03(=0)
5.0 2.0 0.0974 0.5
砂糖 20.0 8.0 0.27 5.4
バター 30.0 12.0 2.635 79.1
強力粉 250.0 - 0.248 62.0
イースト 3.0 1.2 10.01 30.0
合計 483.0 焼き時間
焼き色
-10分
普通
177.0

焼成重量435gで焼減率10.0%といい感じ。

切る前からバターのいい香りがする。

あら!なんてキメ細かいの!
それにとってもシットリしてる。

うん!旨い!!
こりゃ美味しいや!!
やっぱ贅沢パンにはこれくらいの甘味とバター味は欲しかったんだな。

逆に無味のパンを食べたい時はちょっとしつこいけど、これならバターを2/3にしても主食として大丈夫そう。

取り敢えずこのままの味で総菜系のおかずに耐えられるか?
カツサンドにして試してみよう・・・って事で8枚切りにカット。

おや!?とんかつソースといい感じ!
これ、ありだな!







【完全版を目指して】 menu

取り敢えずバターを2/3にしてみて何か足りないようなら前回固定としますか。

材料 分量(g) Bakers% g単価(円) 費用(円)
175.0 68.0 0.00017 0.03(=0)
5.0 2.0 0.0974 0.5
砂糖 20.0 8.0 0.27 5.4
バター 20.0 8.0 2.635 52.7
強力粉 250.0 - 0.248 62.0
イースト 3.0 1.2 10.01 30.0
合計 473.0 焼き時間
焼き色
-10分
普通
150.6

なんかこれまで計量の仕方が間違っていた気がする。
間違っていたというよりは手順の統一が出来ていなかったって事か。

窯から出してすぐは熱気で触れないほど。
15分ほど放置するとやっと触れるようになる。
ただ切ると中はまだ触れないほどに熱い。
その間ずっと水蒸気が出ている訳で、秒単位で水分が蒸発している訳だ。

焼成重量425gで焼減率10.0%は15分放置後の記録だが、窯出し直後は431gで8.9%だった。
この数値の違いはデカイ!

今後は「表面が手で触れるくらい」まで放置してから計量と制定しよう。

5枚切りにしてみたが、前回ほどの豊潤さは感じられない。
やっぱバター33%減らすと随分違うな。
まだ焼いてないので香ばしさは判らないが、これでOKならこのまま。
逆に10gの時と変わらないなら、
・通常は10g
・菓子パンチックが食べたい時は30g
としようか。

ところで外野から「バン代に電気代入ってないじゃん」と指摘されたので計算してみるか。
うちのHBは消費電力560Wで焼き上がりまで213分が正規仕様。
@ねかし40分
A発酵90分
B早出し-10分

@Bは電力0で発酵は40℃保温なので100Wとして計算すると、
現在の東電の1kWhが29.8円なので、2.98円/100Whとして、

560W*(213-40-90-10)分+100W*90分=2.98*5.6*(73/60)+2.98*(90/60)=24.83円

となり、全体におよそ25円プラスと考えればよいようだ。
ちなみに近所のAEONまでクルマで買いに行ったとすると往復の燃料だけで約84円の計算になったのでその1/3だと考えればコスパは悪くない。
(もちろん自転車で買いに走ればゼロなんだけどさ)

しかしこうしてみると工場で生産して大型トラックで輸送してから各スーパーに振り分ける過程での設備費・人件費・輸送費等々を考えると150円/斤で販売できてるヤマザキってやっぱすげ〜な。







【バゲット風食パン その4】 menu

今回のテーマは、
・焼成温度190℃25分でどうなるか?
・高さを意識してみよう
レシピはもう固定で。

材料 分量(g) g単価(円) 費用(円)
175.0 0.00017 0.03(=0)
3.0 0.0974 0.3
砂糖 15.0 0.27 4.1
バター 15.0 2.635 39.5
強力粉 250.0 0.248 62.0
イースト 3.0 10.01 30.0
合計 461.0   135.9

先ずは新兵器いろいろ。
・シリコンマット500*400*1mm 1,309円
・ガス抜きめん棒25cm 632円
・クープナイフ 399円

クープナイフは輸入物でカミソリの刃が5枚付属していた。
実勢価格は700円くらいだったが最安を気長に待つこと半月でようやく届いた。

ロールパンを作った後だと温度に対する感覚が異なってくる。
フワフワのフランスパン=薄皮のコッペパン
を目指すにはロールパンの焼き方をなぞらうのが一番じゃね?
って事で実践。

30分ベンチ後の形を高く作るために、エア抜きだけでなくしっかりと捏ねてみる。
捏ねる事で生地が締まるのでそのまま高さを出してみた。

シリコンマットでも絶対に「くっ付かない」ではなくて、やはり薄力粉を塗さないとくっ付いてしまうことを学んだ。
しかしキッチンを粉まみれにせずにそのままマットを洗ばよいだけなのは楽だ。
買ってよかった!

クープナイフはやっぱりあったほうがよい事が判った。
生地が付かないし一発で深く切れるので便利だ。

しかし真夏の時期だからか?
高く張っていた生地が切れ目を入れた途端にデロデロと自重で潰れ始めた。
しまった、このために布取りをする必要がありそうだ。

焼き上がり直後の重量422g。
自然冷却30分後の重量416gで焼減率9.7%となった。

ふっかふかで驚いた。
HBで作る食パンとほぼ同じ柔かさだ。
数値的にも焼減率も同じなので、ほぼ10%の水分を蒸発させるには190℃25分がベストなようだ。

逆に食パンと同じならHBにまかせきりでも同じだという事。
う〜ん・・・・困った。

一応コッペパン風オーブン焼きはこれで完成としてもよいのだろうが、わざわざ二次発酵させてオーブンで焼く過程を踏むならばもっと変化が欲しいところ。

やっぱ折角作るなら水分量をあと5%落として「フランスパン風」に戻すべきか?
悩むにゃぁ〜・・・・。

ま、面倒臭いので次回作る時に考えよっと。

形状に関しては図らずもこんな形に仕上がってしまったが、日常食パンとしては案外ありかも?
千切りながらバター塗って・・・が美味しいぞ!







【無条件製造版】 menu

数週間放置すると突然焼き立てのパンが食べたくなったりするのだが、そんな時はこの覚書きを開くこともなくキッチンの冷蔵庫に貼ったメモを見ながら作り出す。

何しろ普通の食パンなら一切加工すること無く「水・塩・砂糖・バター・強力粉・ドライイースト」を放り込んでスイッチを押すだけなんだもの。
バターは容器に移す際に事前に10gに切り別け済みだし、ドライイーストは3g一包だから何も考えないで済む。

だから思いついてから約5分後には「あとは3.5h待つだけ」状態な訳だ。
そんな安易な製造がこのオートマチック焼きパンの最終目標である配分だ。

今回はより現実的な数値として砂糖を15gに戻してみた。

材料 分量(g) Bakers% g単価(円) 費用(円)
175.0 68.0 0.00017 0.03(=0)
5.0 2.0 0.0974 0.5
砂糖 15.0 6.0 0.27 4.1
バター 20.0 8.0 2.635 52.7
強力粉 250.0 - 0.248 62.0
イースト 3.0 1.2 10.01 30.0
合計 468.0 焼き時間
焼き色
-10分
普通
149.3



今回も焼減率精度を高めるため30分放置後に計量。
焼減率10.2%。

普通に美味しい。
まぁ、焼き立ての熱々のまま千切りパンにしてバターを塗ればそりゃ大概旨いわな。











(続く)